ロビンフッド、ウォール街の第1四半期利益予想を上回る

白い羽根と上昇するチャートを組み合わせたロビンフッドの成長を象徴するアイキャッチ画像

ロビンフッドが決算で市場予想を上回る

米オンライン証券大手ロビンフッド・マーケッツ(Robinhood Markets Inc.)は、2025年第1四半期決算でウォール街の利益予想を上回る好成績を記録した。

主な成長要因は仮想通貨およびオプション取引の活況で、同社の収益と利益を大きく押し上げた。同社の総収益は9億2,700万ドル(約1,336.7億円)で、前年同期比50%増。純利益は3億3,600万ドル(約484.5億円)で2倍以上に増加。EPS (1株当たりの利益)は0.37ドルとなり、前年同期や直近の業績と比較しても堅調な水準であった。

取引ベースの収益は5億8,300万ドル(約840億円)で、前年比77%の増加。内訳を見ると、仮想通貨関連の収益は2億5,200万ドル(約363億円、前年比100%増)、オプション取引は2億4,000万ドル(約346億円、前年比56%増)、株式取引は5,600万ドル(約80億円、前年比44%増)となっている。仮想通貨が取引部門全体の約43%を占め、最も大きな成長ドライバーとなった。

また、第1四半期の総取引量は約480億ドル(6.9兆円)で、前年同期比28%増加。純利息収益も2億9,000万ドル(約418億円、前年比14%増)と、安定した成長を見せている。

利用者動向とサービス展開の強化

月間アクティブユーザー数は1,440万人で前年同期から増加したが、前四半期(1,490万人)からはやや減少した。

一方で、総プラットフォーム資産は2,210億ドル(約31.8兆円、前年比70%増)と大幅に拡大し、ユーザーの預け入れも活発な状態が続いている。純預金額は過去最高の180億ドル(約2.6兆円)、Robinhood Goldの有料会員数は前年から90%増の320万人に達しており、ヴラジミール・テネフ(Vladimir Tenev)CEO(最高経営責任者)は次のように述べている。

お客様は当社との取引が増えているだけでなく、より多くの資産を当社に託してくださっていま。利用者からの信頼が数値として現れている。

ロビンフッドは今期、AI(人工知能)投資アシスタント「Cortex(コーテックス)」や運用サービス「Strategies(ストラテジー)」、バンキング機能などを導入し、製品イノベーションの加速を図った。こうした動きがユーザーの取引高やサブスクリプション拡大に直結している。

さらに、欧州の仮想通貨取引所Bitstamp(ビットスタンプ)の買収により、約50のライセンスと登録を取得。国際市場への展開を本格化させており、同CEOは「仮想通貨以外の事業も多様化しており、将来的には仮想通貨の取引量への依存度が低くなるだろう」と述べ、事業の多角化と持続的な成長戦略への意欲を示した。

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム