ロシアのYandexが仮想通貨取引所やマイナーの広告を禁止
ロシア最大の検索サイトYandexは、広告ポリシーを更新し、仮想通貨取引所、スマートコントラクト、マイニング活動、ICOの広告を禁止した事がわかった。
ロシアのYandexは2024年8月19日(月曜日)、広告ポリシーを更新し、ロシア国内での仮想通貨サービス関連の広告を禁止じた。この広告規制は、ロシア政府と中央銀行が国内の暗号通貨取引所の設立について協議している中で実施されたものだ。
即時発効となる今回の新ポリシーは、ロシアのプーチン大統領が仮想通貨とその利用を軸としたサービスの広告を厳しく禁止する法律に署名したことを受け、プラットフォーム運営を同国の仮想通貨規制に合わせるための幅広い取り組みの一環である。Yandexの声明によると、この禁止措置は、仮想通貨取引所、ブロックチェーンサービス、スマートコントラクト、仮想通貨マイニング、ICO(Initial Coin Offering:新規仮想通貨公開)を宣伝する広告、およびこれらの活動による収益を宣伝する広告を具体的に禁止している。また、このポリシーは、マネーロンダリング(資金洗浄)活動の疑いで仮想通貨ウォレットや取引をチェックするサービスの広告も制限している。
Yandexは、仮想通貨のマイニングや保管に使用される物理的な機器の広告、教育記事、トレーニング資料、仮想通貨、マイニング、ICOに関連するイベントなど、特定の関連広告は引き続き許可されることを明確にし、仮想通貨関連法律相談も新規則の下で許可されているとのことだ。
制限はあるものの仮想通貨の広告を引き続き許可
ロシア以外の国でYandexは、いくつかの制限はあるものの、仮想通貨の広告を引き続き許可している。
これらの地域の広告は、すべての現地の法的要件とYandexの広告ポリシーに準拠する必要があるものの、迅速な収益の保証、取引の成功の約束、成功事例への言及、仮想通貨取引が安全でリスクがないという主張は禁止されている。Yandexによる広告ポリシーの厳格化は、2024年初めにSEC(米国証券取引委員会)によるスポットビットコインETF(上場投資信託)の承認を受け、仮想通貨広告の要件を緩和した米国のライバルであるGoogleのアプローチとは対照的である。
これらの規制努力と並行してプーチン大統領は、ロシアでの仮想通貨マイニングを合法化する法案に署名しており、ロシア政府に登録されたロシアの法人および個人起業家のみが国内で仮想通貨マイニングに従事できることを義務付けている。マイニングの合法化は、広告禁止により小規模企業や新規参入者の市場への露出が制限される可能性があるものの、この分野のさらなる成長を促すと見込まれている。