野村ホールディングス子会社がドバイで仮想通貨の完全ライセンスを獲得

野村ホールディングスはドバイで仮想通貨ライセンスを全面的に取得

ドバイの規制当局は、野村ホールディングスの子会社レーザーデジタル(Laser Digital)社に対し、完全な仮想通貨ライセンスを付与した事が分かった。

ドバイの規制環境はビジネスに優しく、税金も低いことから、バイナンス(Binance)のような仮想通貨取引所はすでにドバイでの運営許可を申請。バイビット(Bytbit)は、世界オフィスをシンガポールからドバイへとすでに移転している。そして今回、ドバイは巨大金融サービス企業の野村ホールディングスの一部門であるレーザー・デジタル・ミドル・イーストFZEに完全な仮想通貨ライセンスを付与したとブルームバーグが報じた。

数カ月以内に店頭取引を開始へ

ドバイに本拠を置くレーザー・デジタル社は、今回の承認を受けて、今後数カ月以内に店頭取引サービスを開始し、機関投資家向けのデジタル資産投資商品を発売する予定だ。

今許可は、ドバイがデジタル資産規制を見直して以来初めての許可であり、レーザー・デジタル社に対し、現地で仮想資産ブローカーディーラーおよび投資管理サービスを提供する権限を付与する。同社のジェズ・モヒディーン(Jez Mohideen)CEO(最高経営責任sh)はこれがもたらす機会について楽観的であり、次のように述べている。

今回の承認により、資産クラスの革新が可能になり、仮想資産分野の機関に適した製品を考案できるようになります。

同社は、専用の仮想資産規制当局と急成長する仮想通貨市場を理由に、ドバイを重要な場所として選択。ドバイは、仮想通貨に賭けることで、いわゆるWeb3、つまり次世代のインターネットが現実になる中で、自らを先頭に立つ立場に立つこともできる。その表明されたポリシーでは、メタバースが柱にさえなった。

ドバイにおける仮想通貨にとって重要な時期

規制上のゴーサインは極めて重要な時期に到来しており、ドバイでは最近、サム・バンクマン‐フリード(Sam Bankman-Fried)氏率いるFTXの余波を含む複数の事件を受けて、仮想通貨ライセンス取得者に対する監視を強化している。

このような論争や昨年(2022年)の仮想通貨低迷にもかかわらず、金融機関はデジタル資産関連のサービスを開発し、前進を続けている。例えば…、ソシエテ・ジェネラルSA(Societe Generale SA)は2023年6月、フランス初の仮想通貨ライセンスを取得。資産運用会社ブラックロック(BlackRock)社は6月中旬にビットコイン上場投資信託をSEC(米国証券取引委員会)に申請。対照的に、バイナンス(Binance)の子会社は、ドバイで運用最小実行可能商品ステータスを付与された最初の取引所となるなど、目まぐるしい動きを見せている。