ゲームストップ(GameStop)が仮想通貨ウォレット運営中止の理由

ゲームストップ(GameStop)が仮想通貨ウォレット運営中止へ

米国に本拠を構えるビデオゲーム小売業者ゲームストップ(GameStop)は、今後数カ月以内に、仮想通貨ウォレット事業を終了することを決定した事が分かった。

同社は、米国規制当局による仮想通貨ビジネスに対する継続的な執行措置の猛攻に対抗し、仮想通貨ウォレット事業を終了することを決定し、その理由として、2023年11月1日から発効する規制上の不確実性を挙げた。仮想通貨とNFT(非代替性トークン)用のウォレットは、約1年前の2022年5月にローンチされている。これに続いて、ゲームストップNFT(GameStop NFT)マーケットプレイスがオープンした。

興味深い点として、大手メディアのブルームバーグは、同社がNFT市場の仮想通貨ウォレットビジネスに関する統計や最新情報について何も言及していないと報じている事だ。これは、業界の規制に関する不確実性の高さを考慮し、この小売業者が仮想通貨ウォレット事業の終了を検討していたことを示唆している。最近では、仮想通貨市場エコシステムの最大手のバイナンス(Binance)とコインベース(Coinbase)が、SEC(米国証券取引委員会)による反仮想通貨執行措置の対象となった。

ゲームストップ(GameStop)クリプトウォレットの閉鎖

同社公式サイトによると、GameStop iOSおよびChrome拡張仮想通貨ウォレットは 2023年11月1日に削除される予定である。

しかし、小売業者はサービスを中止する「規制上の不確実性」の理由についてはまだ詳細を説明していない。一方、ゲームストップ社の株価は8月1日(火曜日)、2.5%下落。S&P500指数は0.24%下落した。以前、恐怖、不確実性、疑惑(FUD)がバイナンスの欧州銀行パートナーである多国籍オンライン決済会社ペイセーフ(PaySafe)も仮想通貨取引所への組み込みウォレットソリューションを終了すると発表したことにもつながったと報じている。これは、世界最大の仮想通貨取引所が証券法違反でSECに訴えられてから約3週間後に起きた措置であった。