ロナウジーニョ氏がついに沈黙を破る
元サッカー選手のロナウジーニョ・ガウチョ(Ronaldinho Gaúcho)氏が6,100万ドル(約89億円)の仮想通貨詐欺容疑で告発された事件で、2度の公聴会では行方不明であったが、ついに声を上げた事が分かった。
同氏は、仮想通貨詐欺疑惑の責任ある会社の名前が、「18K・ロナウジーニョ(18K Ronaldinho)」と同氏の名にちなんでいるにもかかわらず、6,100万ドルのねずみ講への関与を否定した。同社は、仮想通貨取引と仲裁を通じて顧客に日当2%の収入を約束。1年以内に最大400%の収益が得られるが、この収益率は持続不可能であることが何度も証明されている。
※動画は全編ポルトガル語で放映されており、日本語訳が必要な場合は、画面右下に表示されている「字幕」アイコンをクリック。次に、右隣に表示されている「設定」アイコンをクリックし、表示された、メニューの中から、「字幕」⇒「自動翻訳」⇒「日本語」の順に設定することで、大まかな日本語訳が表示されます。
元世界クラスのアスリートの写真は、18K ロナウジーニョ会社のマーケティングと宣伝にも使用されていたものの、同氏は、自分は疑惑の会社と提携関係にあったことはなく、会社は知らずに彼の名前と肖像を使用したと主張。同氏はさらに、同社のマーケティングに使用されたとされる写真は、18Kウォッチという名前の時計を販売するアメリカに拠点を置く会社を宣伝するために2019年7月に署名した契約の一部として撮影された写真だと説明。しかし、同氏によると、その年の後半10月に契約が終了したため、契約は実行されなかったと伝えられている。
同氏は、同社が自分の名前と画像を使って会社を宣伝していたことに後に気づいたが、仮想通貨詐欺の被害に遭ったため、会社に対して法的措置は取らなかったと明かしている。
ロナウジーニョの法廷への姿
ロナウジーニョ氏は、ブラジル議会委員会が定めたこれまでの2回の公聴会を欠席した後、2023年8月31日にようやく法廷に出廷している。
これを受けて同氏は、公聴会を欠席したことは責められるべきではなく、欠席の原因は悪天候だったと主張。再び法廷に出廷しなかった場合、罰金を科せられるか、強制的に法廷に連行される可能性があるという当局の命令を受けて、同氏はついに法廷に出廷した。同氏は、数百人のブラジル人被害者が詐欺容疑で同社を告訴したため、2020年2月に最初にこの事件で刑事告訴された。
公聴会の間同氏は、完全に沈黙を保ち、投げかけられた多くの質問を避けた。これは、彼の弟のロベルト・デ・アシス・モレイラ(Roberto de Assis Moreira)氏と企業代表のマルセロ・ララ(Marcelo Lara)氏がすでに前週に委員会で証言していたためである。同訴訟について尋ねられた際に同氏は、何も言うことはないと繰り返し発言を拒否 ブラジル議会委員会のアウレオ・リベイロ(Aureo Ribeiro)委員長が、同社に投資した人々に補償するつもりかどうか尋ねた際も、同氏は沈黙を保ったままであったという。
この事件はブラジルの下院、下院によって起訴されており、現在、同様に悪意を持って仮想通貨投資で高い利益を約束したとして、ブラジル証券取引委員会によって報告された他の10社についても捜査中とのことだ。