SWIFTが主要銀行と提携して、ブロックチェーン技術を採用か
金融機関同士のメッセージ交換サービスを提供するSWIFT(国際銀行間金融通信協会)は、シンガポールの取引所と4つの銀行との提携によって、ブロックチェーンベースの投票プラットフォームを試験的に運用することを発表した。
分散型技術によって株主投票をよりシンプルにし効率的に行うための今回の提携は、以下の企業・銀行からなる。
- Deutsche Bank
- DBS Bank
- HSBC Bank
- Standard Chartered Bank
- SLIB(セキュリティソフトウェア企業)
金融業界では株主投票による決定が行われるが、時間がかかり多くの紙媒体作業を要する。
SWIFTは、分散型技術の可能性について以下のように主張している。
「代理人投票は特に、ミスが起きやすく多くの人的作業が必要になる。これらは、分散型技術によって避けることができ、透明性と自動化をさらに後押しする」
今回行われる実証実験は、プライベートブロックチェーンで行われる。提携先は、分散型技術による投票システムの実現可能性を調査し、金融メッセージの基準である ISO 20022と統合することも検討しているという。
Deutsche Bank、HSBC、Standard Chartered Bankは投票者としてこの試験に協力し、DBSとSGXは、投票者と投票発行者の両方で参加するという。
SWIFTはこの試験で中心的な役割をし、今後このシステムを他の金融機関も試験的に運用していくという。
DBSの証券信託サービス責任者であるSoh Ee Fong氏によれば、
「シームレスなe-Votingプラットフォーム構築はもっと早くに着手すべきであった。DBSは今回の試験にSWIFTが参加したことを嬉しく思う。この技術によって、株主会議は改善されるだろう」
ということだ。
2017年にSWIFTは、証券保管振替機関(CSDs)によって作られた企業連合をサポートしている。この連合は、同様に分散型技術による投票システムの開発を予定している。