日銀が2022年までにデジタル円計画の概要を概説|政府はビットコインを定義

日銀がCBDC計画を概説

日本の中央銀行である日本銀行(※以下、日銀と表記)は、CBDC(中央銀行の発行するデジタル通貨)の計画を暫定的に概説し、与党自由民主党の党首は、2022年にCBDCがどのようになるかについて日本がまもなく「より明確な見解」を持つことを確認した。

デジタル通貨に関するパネル責任者の村井英樹氏は、CBDCの状況について次のようにコメントした。

来年末頃には、日本のCBDCがどのようになるかがより明確になるだろう。

NEXTMONEYの特集記事「【速報!】日本銀行が本日、CBDCの概念実証テストフェーズ1を開始」で報じているように、日銀は今年4月にデジタル通貨の実験を開始。CBDCの実現可能性に焦点を当て、より詳細な機能の可能性を評価する第2段階を計画している。当時、日銀の内田事務局長は、銀行は必要に応じてパイロットプログラムを開始すると述べたが、現在、CBDCを発行する計画はなく、与党自由民主党のデジタル通貨委員長である村井英樹議員は次のように語っている。

日銀のスタンスに変更はありませんが、現在CBDCを発行する予定はありません。この段階で実験を開始することが必要なステップであると考えています。日銀がCBDCを発行した場合、それは金融機関と日本の決済システムに大きな影響を与えるでしょう。CBDCは日本の金融業界で起こっている変化を完全に再形成する可能性があります。

村井議員は、日本がすぐにデジタル通貨をリリースする予定はないことを明らかにしたが、日銀はCBDCの影響と、それが日本の金融機関にどのような影響を与える可能性があるかを調査しているとのことだ。

2022年までにデジタル円の完成を計画

日本銀行は、2022年後半までに中央銀行デジタル通貨(CBDC)実験の第2フェーズに移行する予定だ。

第1フェーズは、カウンターパートと提携することにより、民間イノベーションの急速な成長を促進し、可能に。続く第2フェーズでは、日銀と預金保有者の間の仲介役となる可能性のある組織を決定するなど、デジタル円の機能と仲介者の動向が明らかになると予想されている。

日本政府がビットコインを外国通貨と認めない声明を発表

CBDCデジタル通貨の実験計画が明らかになる一方、日本政府は、ビットコインを外国通貨とは認めない声明を6月25日に発表している。

古賀之士(こが ゆきひと)参議院議員は、6月15日(火曜日)、仮想通貨の定義に関する質問書を提出し、これを受けて政府は、山東昭子参議院議長あてに菅義偉内閣総理大臣名で答弁書を送付した。同答弁書には、「ビットコインは外国通貨に該当しない」と明言された。この定義について答弁書は、エルサルバドル共和国のビットコイン法において、その支払い受け入れ免除が定義されるケースについて触れ、日本は当該外国通貨には該当せず、仮想通貨に該当するとの見解を示した。

現時点で各国政府による公式見解が発表されている事例は非常に少なく、他国に先駆けて発表した日本政府だが、その背景には、2022年までにデジタル円の完成を計画していることが大きな要因となっているとみられる。

【速報!】日本銀行が本日、CBDCの概念実証テストフェーズ1を開始

2021.04.05