ゴールドマンサックス社がみる市場の成熟
ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)の商品調査のグローバル責任者は、ビットコイン市場はより成熟しているとみていることが分かった。
ゴールドマンサックスの商品調査のグローバル責任者であるジェフ・カリー(Jeff Currie)氏は今週、ビットコイン市場がより成熟していると大手メディアのCNBCに語った。市場のボラティリティ(市場の価格変動)と不確実性により、ビットコインの価格を予測することは非常に難しいと指摘したうえで、カリー氏は次のように述べた。
市場は成熟し始めていると思います。どんな初期の市場でも、そのボラティリティとそれに関連するリスクが発生すると思います。
NEXTMONEYの特集記事「ビットコイン修正で、約1700億ドルが仮想通貨市場から消失」で報じたように、日曜日の夜に急上昇した後、ビットコインの価格はちょうど4万ドルのレベルに戻り、市場から一気に資金が消失している。
CoinMarketCapより画像引用
CoinMarketCapの調べによると、大きく下落をみせたのは11日で、1BTC=350万円を切る340万円台後半で推移。午前にはいったん回復したものの、翌12日には1BT=340万円を切る339万円台後半で推移している。1月15日の価格は19時まで400万円突破の攻防が続いている。
機関投資家が鍵を握るビットコイン市場
ビットコインのグローバル市場がより成熟しているとみたゴールドマンサックスのカリー氏だが、機関投資家の参加度によって成熟度がもたらされたとみており、次のように述べている。
市場に何らかの安定性をもたらすための鍵は、機関投資家の参加を増やすことであり、現在は小規模です。機関投資家の資金はビットコインの時価総額の約1%しか占めていません。
ビットコインを保有企業リストを公表しているBitcoin Treasuriesは、計1,171,959 BTCが公開企業と投資ファンドによって保有されていることを示している。これは460億ドル以上に相当し、ビットコインの時価総額の約6%に相当する。
現在、ポートフォリオにビットコインを保有する機関投資家の数は増加し続けている。800を超える機関投資家のほぼ8割が仮想通貨資産に対して魅力的であると感じていることを発見したFidelity Investmentsによる調査など、BTCに対する機関投資家の需要の高まりを示唆している。