仮想通貨取引所コインベースのクジラが増加
ビットコイン(BTC)は先月から急激な成長を遂げており、過去2ヶ月の期間において約5,00ドル以上の上昇で42%以上の上昇率を記録している。これらの上昇の背景には、機関投資家や大企業のビットコインへの投資や保有が大きく関係している。また、大量のビットコインを保有する「クジラ」と呼ばれる存在も肥大化しており、ビットコインが大量売却される可能性が高まっている。
仮想通貨データプラットフォームを提供するCrypto QuantのCEOであるKi Young Ju氏のツイートによると、仮想通貨取引所のクジラの入金が増加しており、ビットコインを含む仮想通貨が修正に直面する可能性があることを指摘した。
Too many $BTC whales on #Coinbase.
I’m still long-term bullish, but we might face some corrections or sideways until whales become inactive on spot exchanges.
*Exchange Whale Ratio is the relative size of the top 10 inflows to total inflows.
Chart👉 https://t.co/5X4qPIV4HV pic.twitter.com/qDMqRk3RyH
— Ki Young Ju 주기영 (@ki_young_ju) November 22, 2020
共有されたデータによると、米国の大手仮想通貨取引所コインベースのクジラの入金割合が増加しており、これは売却を希望する大口保有者が多く存在していることを示しているという。
あまりにも多くのBTCクジラがコインベース上に存在している。私はまだ長期的には強気だが、スポット取引所でクジラが活動しなくなるまで、いくつかの修正や横ばいに直面するかもしれない。(*取引所クジラ比率とは、流入総額に対する流入上位10銘柄の相対的な大きさのことです。)
クジラがコインベース 上でアクティブ(90%以上)になると、BTCの価格は横ばいか弱気になる可能性が高い。
またこのツイートによる指摘に続け、Ki Young Ju氏は、過去のクジラの割合とそれに伴うBTC価格チャートを投稿し、クジラが高い活動性を見せている時(90%以上)、コインベース では、BTC価格が横ばいまたは弱気になる可能性があると述べている。
クジラの存在は拡大・膨張傾向に
クジラの存在については、ビットコイン価格が上昇するたび大きな影響を与える可能性があるとしてその存在が注目される傾向にある。今月19日には、ブロックチェーン組織にビジネスインテリジェンスを提供し、仮想通貨ユーザーの行動を分析するFlipside Cryptoのデータを引用したブルームバーグのレポートによると、ビットコインクジラが18,000ドルへ価格が上昇する中、ビットコインアドレスの上位2%が、総供給量の95%を占めているとする異例のデータを報告している。
Bloomberg.comより画像引用
またFlipside Cryptoのデータでは、仮想通貨取引所の保有する仮想通貨がクジラや機関投資家などの大量保有者へ資金が移動していることを示しており、取引所の保有割合は7%と前年の7.7%から減少傾向にある。
また100BTCを超えるビットコインを保有するウォレットは、総供給量の61.5%を占め、100BTCの中規模クラスのクジラでも総アドレス数の0.04%に相当し、この数量を保有するクジラは世界でわずか14,005頭しか存在していないことが分かっている。
これらのBTCを大量に保有するクジラの存在は、現時点で流動性の高いビットコインを含む仮想通貨市場全体に影響を与える可能性が高く、一度の取引においてクジラが大量の資金を動かし、売却することになれば、小規模な投資家や通貨保有者は、価格の乱高下によって保有資産に大きなダメージを受けることを意味している。