史上最高額を記録するビットコイン
12年前の1月4日、ビットコイン(Bitcoin/BTC)の生みの親であるサトシ・ナカモト氏が最初のジェネシスブロックをマイニングし、ビットコインがインターネット上に初めて誕生した瞬間だ。
サトシ・ナカモト氏が12年前、ジェネシスブロック(※最初のブロック)をマイニングし、50BTCを獲得。当時は何の価値もなく、まだ世間にも認知されていなかったが、12年後の今ではビットコイン価格は史上最高に到達している。
CoinMarketCapより画像引用
CoinMarketCapの調べによると、1月4日午前8時時点のビットコイン価格は、1BTC=3,429,000円台を推移しており、前日同時刻比5.22%、1週間で24.22%の上昇を見せており、時価総額は63兆円を超えている。
サトシ・ナカモト氏がブロックに隠しメッセージ
まだまだ上昇しそうな勢いを見せているビットコインだが、サトシ・ナカモト氏はブロックの生データ内に不可解なメッセージを残している事がわかった。そのメッセージとは以下の内容である。
The Times 03/Jan/2009 Chancellor on brink of second bailout for banks.(タイムズ2009年1月3日、2度目の銀行救済危機に瀕している首相)
一帯この内容が何を意味するのか、首をかしげるユーザーもいるだろう。このメッセージは、2009年1月3日付TheTimesが報じた記事の見出しに関連している。サトシ・ナカモト氏は、分散型決済ネットワークのビットコインは、2007年から2008年の金融危機で最悪だった大手金融機関の軽蔑から、ビットコインは銀行とは違って安全であり、買収しなければならなかった政府から逃れたと述べているのだ。このメッセージからBTCが価値を持つようになるまで、実際には数年を要しており、2017年末になってようやくビットコインバブルが到来した。しかし、この時は年が明けた2018年にすぐ暴落している。
ビットコインの価格が上昇するまでに数年かかったが、2017年の終わりまでに大きなブームが起こり、ほぼ20,000ドルの最高水準に達している。価格は2018年の初めにすぐに暴落し、年末までに4000ドルを下回り、時価総額は10兆円を下回っていた。
その暴落から長い時間をかけ、2020年の初めに約10,000ドルになんとか回復したものの、現在もまだ渦中にあるCOVIT-19パンデミックが発生し、3月中旬に1BTC=も50万円を切る安値にまで暴落している。
サトシ・ナカモト氏所有ビットコインが動いた?
12年前にホワイトペーパーで仮想通貨の概念を明らかにしたサトシ・ナカモト氏が所有していると言われているジェネシスブロック(※別名、ブロックゼロ)には50BTCの報酬があるものの、これらの特定のビットコインを使うことはできないように設計されている。ジェネシスブロックには、使用できない50BTCブロックの報酬があるだけでなく、ジェネシスブロックアドレスには約2,722のトランザクションがあり、現在、合計68.35BTCがアイドル状態になっている。
サトシ・ナカモト氏はネットワークスタート中、70万~110万BTCの間をWindowsからマイニングしたと想定されている。ちなみに…、仮に110万BTCを保有していたとすると、現在価格で1兆円を超える資産を有していることになる。しかし同氏はこれらのコインを使用しておらず、100万ビットコインの彼の隠し場所は発行されてからアイドル状態になっているといわれており、10年以上も休眠状態だ。
This is NOT satoshi. I repeat, NOT satoshi. pic.twitter.com/ggnJLi2V8L
— USD is a (@noshitcoins) May 20, 2020
このまま休眠状態のまま突き進むのかと思われていたが、12年目の今日、サトシ時代の休眠ビットコイン20ブロックの報酬である1,000BTCが送信された。ただし、サトシ・ナカモト氏が活動していた次期にマイニングされた他の数十のブロックとリンクされている別アーリーアダプターによって動かされたとみられており、これについて、同氏との関連は明らかになっていない。
しかし、移動したBTCが公開市場で販売されたのか、販売される予定なのかはまだわかっておらず、分かっているのは、「コインが元のアドレスから離れた」ことを意味している点のみだ。史上最高額を更新続ける今、サトシ・ナカモト氏が現段階でどれほどのビットコインを本当は所有しているのか、同氏の存在が明らかになっていない今、当分は謎のままである。