モネロ(XMR)トランザクション追跡できる技術特許を申請=CipherTrace
仮想通貨・ブロックチェーンセキュリティ分析企業のCipherTraceは、匿名通貨モネロ(Monero/XMR)のトランザクションを追跡する方法について、2つの特許申請を行ったことを発表した。
最初の特許である「モネロを追跡するための技術と確率的方法」は、モネロのトランザクションに番号を割り当て、所有者の可能性が高い人を分類する確率的方法を開発し、マネーロンダリングの管理に確率的アプローチを採用するための基礎を築いた。これらの確率論的アプローチと方法は、確率的に不確実性を扱う数学的ツールと概念だ。
CipherTraceは、モネロを調査するためのシステムと方法の特許申請も行っており、モネロトランザクションを追跡するためのフォレンジックツールの一部を形成している。CipherTraceは8月に既に、これらのためのツールキットを発表している。
モネロの匿名トランザクション
モネロはネットワークがトランザクションを混同し、誰が誰に何を送ったのかを不明瞭にするため、追跡不可能なように設計されている。しかし、CipherTraceの特許はトランザクションが完全に追跡可能であると主張している。ただ、現時点での特許申請は承認されていない状況である。
GovTribeのデータによると、CipherTraceは500万ドルの契約の一部として米国国土安全保障省にこれらのアンチモネロ技術を販売しており、これは全連邦政府契約の69%を占め、総額740万ドルの価値がある。内国歳入庁 (IRS) は、モネロのクラックを行うために競合企業のChainalysisに625,000ドルの契約を交わしている。
CipherTraceはモネロを「ビットコインに次ぐ、犯罪者の間で2番目に好まれている仮想通貨」と説明しており、実際にモネロはダークネット市場の取引の45%をサポートしているという。またCoinMarketCapでは、モネロ(XMR)は15位に位置する仮想通貨として時価総額は約21億7000万ドルを誇っている。
コインベースなどの一部の仮想通貨取引所では、規制当局がモネロをアンチマネーロンダリングの観点から牽制していることからモネロを上場しておらず、日本の仮想通貨取引所でも投資家保護の観点から上場を廃止している状況だ。