CoinDCXがETHステーキング提供
インド最大の仮想通貨取引所の1つであるCoinDCXが、イーサリアム2.0の発売に先駆け、ユーザーは0.1ETHという低いETH2.0に賭けることが可能になるETH2.0ステーキングをサポートプラットフォームを準備している事を発表した。
イーサリアム2.0の最初のフェーズは12月1日に予定されているため、CoinDCXは現在、グローバル仮想通貨コミュニティにETH 2.0ステーキングを導入するための「準備が整っています」と、取引所の幹部は11月10日に発表。
発表によると、CoinDCXのスマートコントラクトベースのソリューションにより、ユーザーは32イーサリアム(ETH)未満でETHを賭けることができ、これはETH2.0の賭けに参加するために必要な最少額とのこと。CoinDCXのスポークスマンは、この契約によってユーザーは1回のトランザクションで0.1ETHから1,000ETHまでのETHを賭けることができ、CoinDCXのソリューションにより、ユーザーは1回のトランザクションで任意の金額をプールできると語っている。
ETH2.0では、バリデータを作成してステーキングに参加するため、ユーザーは32ETHを保持する必要があります。これは、短時間の投資家(=投機家)がステーキングに参加することを妨げるでしょう。また、ユーザーが32 ETHを超える投資を希望する場合は、複数のバリデータノードを実行するのが最も効果的であり、複雑さが増します。
新たなステーキングのオプションについては、2つのフェーズでCoinDCXに導入されるとのことだ。CoinDCXによると、最初のフェーズの一環として、CoinDCXユーザーは早ければ“来週”にETHをプラットフォームに賭けることができるようになるとの見方を明かした。フェーズ2(約1年は賭けた資金が流動性を失うと予想される)は、ETH2.0の賭けが開始されてから数週間後に実行される予定であるとスポークスマンは付け加えた。
CoinDCXによるETH2ステーキングサポートの発表は、EthereumFoundationが11月4日にETH2.0のデポジット契約を最終的に展開した直後に行われる。契約の開始により、将来のスタッカーが32ETHを契約にデポジットして準備できるようになり、イーサリアムのETH2.0への道が開かれた。
ETH 2.0ステーキングをサポートする取引所の動きは、イーサリアム2.0フェーズ0を開始するために計524,288 ETHを収集するため、かなりの露出をもたらすはずだ。インドで最大の仮想取引所の1つとして、CoinDCXは成長する仮想通貨市場で世界最速の1つに焦点を当てている。NEXTMONEYの特集記事「インド政府、仮想通貨取引を禁止する法律を再検討」および「インド仮想通貨利害関係者、解禁を避けた新たな規制枠組みを提案」の特集記事で報じたように、国内の仮想通貨に対する法的位置づけが中央銀行と政府とで別れ、二転三転する状態が続いていた。
「インド中央銀行の仮想通貨禁止命令を撤回」にもあるように、最高裁判所が2020年3月、仮想通貨取引所に対し、サービスを提供する銀行の2年間の禁止を解除して以降、インド仮想通貨業界は大きな成長を遂げている。
CoinDCX より画像引用
CoinDCXは、現在すでにプラットフォーム上でハーモニー(Harmony/ONE)やクアンタム(QTum/QTUM)などのアルトコインのステーキングを提供している。
ETH 2.0ステーキングとは?
イーサリアム(Ethereum/ETH)はこれまで採用されていたコンセンサスアルゴリズムPoW(Proof of Work)からアップグレードさせたETH2.0でPoS(Proof of Stake)に移行する作業が進められている。PoSは、一定のETH(現在の予定では32ETH)を預けるとコンシューマーレベルのPC(consumer=一般消費者向け)さえあればノードになることができる。
ETH 2.0ステーキングでは、トランザクションを承認することで報酬がもらえるほか、他と共同でETHプールを作成できるようになる。これまでのPoWとは異なり、PoSでは承認作業で高度な処理能力を持つ専用のマシンを必要としない。そのため、一定のETHを保有していれば、個人であってもトランザクション承認によって利益を獲得することが期待されている。
ステーキングの一番のメリットはなんといっても仮想通貨を保有するだけで報酬が得られる点にある。現在ETH 2.0ステーキングの年間収益率は約4%~10%と試算されているから大きな割合だ。しかし、メリットの裏にはデメリットもあるため、注意が必要だ。ステーキングは市場が暴落した際、資産売却によって損失を軽減させる事はできないほか、一定期間ロックされているため、資産を容易には取り出せないのが難点である。