ドイツの新法案でデジタル証券化を提案
ドイツの連邦規制当局は、ブロックチェーン技術で国の証券を近代化させようと計画していることが分かった。
8月11日、BMF(Bundesministerium der Finanzen=ドイツ連邦財務省)と、BMJV(Bundesministerium der Justiz und für Verbraucherschutz=ドイツの連邦司法消費者保護省)が、ブロックチェーンベースのデジタル証券に関する法案の草案を発表した。
公式声明の中で当局は、デジタル証券の設立により、連邦政府のブロックチェーン戦略の中心的な構成要素の1つであると概説し、電子証券に関するBMFとBMJVの共同主要問題のペーパーが実装されると述べている。
現在のドイツの法律では、有価証券として分類される金融商品は、文書で証券化する必要がある。BMFとBMJVによると、紙の証明書は、財産法に基づく譲渡可能な事実の連絡窓口であり、潜在的な購入者の保護を考慮に入れている。しかし、有価証券の市場性と法的コンプライアンスを確保するためには、ブロックチェーンテクノロジーは、紙の証明書の代わりとなるものを提供することで、流動性とコンプライアンスを保証するのに役立つと述べている。
当局によると、草案は規制の明確化も改善すると述べている。連邦金融監督庁は、eWpG、KWG、および中央証券預託規制に従って、新しい金融サービスとしての分散型レジスターの発行と維持を監視する。草案は、中央証券保管機関による中央電子証券登録簿の維持と、分散型台帳技術によって可能になった電子債券発行のための登録簿の維持は区別されている。
新しい技術、特にブロックチェーン技術への法的枠組みの適応は、ビジネス拠点としてのドイツを強化し、透明性、市場の完全性、投資家保護を強化するのに役立つ。BaFinとしても知られているこの機関は、デジタル化された証券の発行と、ドイツ銀行法に基づく分散型元帳の維持を監視する責任があると公式声明で述べている。
ブロックチェーンを活用したデジタル化された証券は、多くの世界の管轄区域で進んでおり、2020年7月初旬、アメリカの企業が、主にアメリカ財務省証券の株式で構成される新ファンドのイーサリアムベースの取引を開始している。
6月初めには、日本の主要金融機関である東海東京フィナンシャルホールディングスが、デジタルセキュリティ取引所を日本で立ち上げる計画を発表している。同社は、デジタル証券を発行するために金融業界にブロックチェーン技術を適用することを目的としていると語っている。