Coinbase CEO はライセンス供与を擁護
コインベースのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEOは、AMLルールに準拠するには分析プラットフォームが重要であり、プライバシーコインのみが「真のプライバシー」を提供できると述べている。
If people want true privacy, that is what privacy coins are for. I’m a fan of privacy coins because I think everyone should have more financial privacy. It will be similar to how the internet moved from HTTP to HTTPS over time. https://t.co/jWAhyhZiJH
— Brian Armstrong (@brian_armstrong) July 12, 2020
アームストロング氏はTwitterで、Coinbase Analyticsとプラットフォームのライセンス供与に関する同社の慣行と、仮想通貨取引所が銀行規制に準拠するためには、何らかの分析ソフトウエアが必要と考える理由を説明した。
既存の金融システムへの接続(法定通貨を仮想通貨に変えられる機能)を維持する取引所は、AML(Anti-Money Laundering:アンチ―マネーロンダリング)法に従う必要がある。そのためには多くのケースでトランザクション監視のためのブロックチェーン分析ソフトウエアの利用が必要だ。既存のAML法についてはもっと良い面がたくさんあり、この法律は合法的に仮想通貨取引所を運用するためのルールであると述べている。
The Blockが報じた内容によると、コインベースはブロックシークレット分析ソフトウエアを米国Secret Service社へ提供。アメリカ国土安全保障省の一部であるSecret Serviceは、国のトップリーダーを保護することに加えて、金融犯罪調査の実施を担当している。
General Services Administration(アメリカ共通役務庁)に提出された記録によると、Secret Service社はCoinbase Analyticsと呼ばれるブロックチェーン分析ソフトウエアを使用するため、今年5月にコインベースと4年間総額183,750ドルで契約を結んだ。同契約は、2024年5月9日まで続くと記載されている。
アームストロング氏によると、分析プラットフォーム構築は巨額の費用がかかるため、コスト回収を検討していた。法定通貨と仮想通貨の相互作用を促進する手段として、分析ソフトウエアを用意することはとても重要であると述べている。
政府へのライセンス供与についてコミュニティ側は
Secret Service社はサイバー犯罪の監視を強化しており、法執行機関によってサイバー詐欺対策委員会が立ち上げられ、オンライン上における違法行為と、仮想通貨の役割に焦点を当てている。
取引所が分析プラットフォームを他に売却した前例がなくても、パブリックブロックチェーンでのトランザクションはすでに追跡可能だと述べている。人々が真のプライバシーを求めているなら、それがプライバシーコインの目的だ。私はプライバシーコインのファンで、誰もがより多くの金融プライバシーを持っているべきだと思うとアームストロング氏は述べている。
しかしその一方で、米国内の仮想通貨コミュニティでは反発の声も聞こえていた。その理由として、Coinbase Analyticsが2019年にコインベースによって買収されたNeutrino(ニュートリノ)の技術を活用してい居ることが挙げられているという。
Neutrinoの幹部の中にはハッキングチームと呼ばれている監視ツール開発企業の出身者が居り、監視ツールが独裁政府に販売されていたことが問題視されていた過去がある。アメリカ政府管轄に対し、今回販売されたソフトウエアライセンス供与についてコミュニティ側は同受け止めるのか。そのためにも、アームストロング氏は今回、Twitterというツールを利用して、発言を広めたとみられる。