米国規制当局の判断を受け、テレグラムが2020年8月までにTONテストネットを閉鎖

TONテストネットワークサポートを中止

今月6日の更新で、Telegramの公式TON開発グループは、TONのテストネットワークのサポートを中止すると発表。残りのTONバリデーターは8月1日までに無効になる。投稿では、TONの公式ネットワーク参加者が関連データをすべて保存し、テストプロセスを停止すると告知している。ユーザーは、ネットワークを引き続き使用するには、独自のテストネットバリデーターをインストールする必要がある。

1か月以内にテストネットはシャットダウンするように設定されているが、ネットワーク参加者は、テストネット終了後も実験続行が可能で、ユーザーは独自のテストネットバリデーターをインストールできる。フルノード、バリデーター、テストグラムのガイドラインを含む3つの異なるハウツードキュメントにて、この件について詳細に説明されている。

2019年9月にテストネットを立ち上げ

Telegramは、昨年9月6日にエクスプローラーとノードソフトウエアのTONテストネットを発売している。その後、昨年10月31日の発売予定を見越して、同社はネイティブトークンであるGramと連携するiOSウォレットのα(アルファ)版をリリース。しかし、アメリカ証券取引委員会が、10月中旬にTelegramが実施したICOで17億ドルの資金を集めた件について、証券法違反と判断し、提訴したことから、TelegramのTON計画は完全には実現されていない。

アメリカ規制当局との長期法廷闘争の後、TelegramはTONプロジェクトを閉鎖することに同意。裁判所による最終和解に合意し、12億ドルを投資家へ返還することに同意している。Telegramのパベル・デュロフ(Pavel Durov)CEOにより、正式に発表されたように同社はすでに6月25日までに12億ドル以上を払い戻している。

TONはビットコインとイーサリアムのメリットを享受し、分権化の原則を共有できるように設計されており、速度とスケーラビリティの点で非常に優れていた。しかし、アメリカの裁判所は、Gramはアメリカだけでなく世界的にも配布できないと宣言。アメリカ市民が、発売後にTONプラットフォームにアクセスする方法を見つけるかもしれない。そのため、これを防ぐために他国すべてがTONに問題がなくなった場合でも、グラムを世界中で配布することは許可されるべきではないと理由を語っている。

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