ブラジル証券取引委員会、バイナンスのデリバティブ取引に停止命令

ブラジル証券取引委員会、バイナンスのデリバティブ取引に停止命令

ブラジルの証券取引委員会(CVM)は、仮想通貨取引所バイナンスに国内でのデリバティブ取引サービスの提供を直ちに中止するよう命じた。CVMは7月2日付けの宣言で、バイナンスはブラジルで証券仲介人として営業することは許可されておらず、バイナンスに対してひとつの注文につき188ドルの罰金を科したと述べた。

バイナンスは、CVMの承認や契約の原資産に関係なく、ブラジルでいかなるタイプのデリバティブサービスも販売または提供することはできないと、CVMは結論づけている。というのも、Binance Futures(先物プラットフォーム)は証券取引委員会によるライセンスを得ずに、ブラジル国内の顧客に対してデリバティブ商品を提供していたため、直ちにサービスを注視するように命じられたとのことだ。

これは、ブラジルの法律がすべてのデリバティブ商品を証券として扱っているという理由から、証券を取り扱うためには許可が必要だが、バイナンスはこの許可を得ていないためそれらを提供することはできないとのこと。しかし、バイナンスのデリバティブ取引ポータルは、ブラジルのIPアドレスから引き続きアクセスできたが、このことについてバイナンスは明確な言及は避けている。

今回、忠告を受けたのはバイナンスのデリバティブ取引のみとのことで、バイナンスの現物やその他の関連サービスについては警告対象には含まれていないようだ。また、ブラジルには仮想通貨取引所の運営に関する明確な法律は整備されておらず、今回のようにデリバティブ取引を証券取引法の対象としたことで、今後仮想通貨にまでこの規制が拡大する可能性があるとのこと。

CVMが国外の仮想通貨取引所に対してこのような警告を発したのは初めてであり、この動きが他の取引所にどのように影響するかはわからないが、国外の取引所に対して警告が続く可能性もあるかもしれない。