BinanceJersey(バイナンスジャージー)が閉鎖へ
世界最大の仮想通貨取引所バイナンス(binance)の子会社BinanceJersey(バイナンスジャージー)が、2020年11月30日以降、すべてのアカウントにアクセスできなくなることが分かった。
BinanceJersey(バイナンスジャージー)は2019年1月、Binanceがヨーロッパ市場に参入するための拡張ドライブの一環として、ジャージー島に拠点を設け、イギリス国内のユーザー向けにイギリスポンドやヨーロッパユーロを用いた取引を扱うBinanceJerseyを立ち上げた。2019年1月15日、同取引所は、BinanceJerseyがヨーロッパのトレーダーに法定通貨から仮想通貨への取引を許可すると発表し、ユーロとポンドに対するビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)の取引をサポートしている。
バイナンス側は、BinanceJerseyをヨーロッパ市場の“主原動力”にすることを目的としていましたものの、目標を達成できずにいた。実際に仮想通貨データ分析情報を提供するCoinMarketCapによると、BinanceJerseyの24時間取引量は164,470ドル(約1,730万円)ほどだったという。
またBTC/ユーロとBTC/ポンドの取引ペアのボリュームは、それぞれ76,597ドルと46,974ドルだったという。さらに、バイナンスエコシステムのネイティブトークンであるBinanceCoin(BNB)のポンドとユーロの合計取引量は、わずか5,133ドルしかなかった。
バイナンスは、2020年10月30日にポンド、ユーロ、およびサポートされているすべての仮想通貨の新規預金を制限すると発表。預金を一時停止した後、取引所は2020年11月9日まですべてのペアと通貨の取引と引き出しの許可を予定している。なお、プラットフォームの最終シャットダウンについては2020年11月30日に予定されており、その後、すべてのユーザーアカウントにアクセスできなくなるので、アカウントを所有しているユーザーは要注意だ。
バイナンスおよびBinanceJerseyは、ジャージー島における事業停止に関する詳細理由について公表していないが、唯一コメントを出したBinance.comによって、準拠した銀行チャネルを通じてジャージー市民にサービスを提供し続けるとコメントが出されているのみだ。
バイナンスでは、イギリス在住者に向けてBinance.UKが立ち上げられているが、現在のところ“Coming Soon”となっており、公式Twitterは稼働しているものの、Binance.UKとしてどのような事業展開をおこっていくかなどの詳細については触れられていない。