WirexとVisaの提携によって40カ国で仮想通貨決済カードを発行へ
人気の仮想通貨決済アプリWirexは、英国とAPAC(Asia‐Pacific:アジア太平洋)での足跡を拡大するため、大手決済企業Visaと長期的なグローバルパートナー契約を締結し、40カ国以上で仮想通貨対応デビットカードを展開していくことが発表された。
同パートナーシップの下でWirexは、英国とAPACでVisaのアソシエイトとなり、ロンドンに拠点を置く同社が40カ国以上で仮想通貨対応デビットカードを展開できるようになる。さらに、今回の提携によって、米国や欧州を含む他の主要市場でも両社が将来的に協力する余地が生まれると発表している。
WirexとVisaによるコレボレーションに追加された今回の提携発表
今回の提携発表は、両社がすでに行っているコラボレーションに追加されるものであり、Wirexは2015年に初の仮想通貨カードを市場に送り出し、ユーザーが仮想通貨を購入、保有、交換し、Visaが利用できる8,000万以上の場所で使用できるとのこと
WirexとVisaの戦略的パートナーシップは、Visaのネットワークがヨーロッパ、米国、アジア太平洋地域におけるWirexの扉を開き、さらなる協力関係をもたらすとみられている。Wirex APACのリージョナル・マネージング・ディレクターであるスヴャトスラフ・ガラル(Svyatoslav Garal)氏は次のように語っている。
伝統的な経済とデジタル経済の間のギャップを埋めることを可能にする重要な役割を担ってきたVisaとのパートナーシップを強化できることは、素晴らしいことです。Visaの安全性、セキュリティ、イノベーションに対する実証済みのコミットメントは、私たちが次世代アプリとカードを開発し続けるのに役立つでしょう。
FCAによる幻覚な規制プロセスで撤退を余儀なくされたWirex
Wirexの主要市場は英国にあるにもかかわらず、英国の監視者FCA(Financial Conduct Authority:金融行動監視機構)によって設置された非常に厳しく厳格な規制プロセスから、完全登録の期限前に撤退を余儀なくされている。
Wirexは現在も英国の顧客にサービスを提供しているが、クロアチアでライセンスを取得した子会社を通じてのみサービスを提供している。一方で、Visaのアジア太平洋地域デジタル・パートナーシップ責任者であるマット・ウッド(Matt Wood)氏は次のようにコメントしている。
Visaは、デジタル通貨と当社の銀行・加盟店ネットワークを結び付けることで、消費者にさらなる決済手段を提供したいと考えています。われわれは、Wirexがアジア太平洋に焦点を拡大し、人々がこの地域のVisaを受け入れる何百万もの加盟店で仮想通貨を使うことを簡単かつシームレスにすることに興奮しています。
なお、今回の展開に反応して、ウッド氏は、同社が仮想通貨を加盟店と銀行のネットワークに統合することによって、支払いオプションを拡大することを約束すると述べている。