ウェスタンユニオンがリップル社の製品を試験的に採用
国際送金・海外送金サービス大手のウェスタンユニオンが、仮想通貨の普及に対する準備として、リップルラボによって開発された製品を決済サービスへの試験的な取り入れをしていることを公表した。
ウェスタンユニオンのアジア太平洋地域責任者のMolly Shea氏は、Analyse Asia podcast の中で「デジタル資産が本格的に普及する社会への準備はできている」と述べた。
Shea氏はこれに続けて次のように仮想通貨に対して主張している。
「仮想通貨について考えると、それらが実社会で普及するとすれば私たちは準備をする必要がある。私たちはテクノロジーの側面から用意をする必要があり、規制があるとしても顧客が注目しているトレンドを常に注視するするべきである。そして、彼らのニーズと期待に応えることができるようにしなければならない」
この準備として、ウェスタンユニオンは合法で広く受け入れられた仮想通貨のユースケースを調査しているという。
一つは、決済システムである。同企業は現在、リップル社の技術を使って仮想通貨決済システムの試験をUSドルとメキシコペソ間で実行している。
ウェスタンユニオンとリップル社の関係
1851年に創設された歴史ある企業であるウェスタンユニオンは、送金サービスを長い間提供してきた。ユーザーは資金を様々な通貨に変換して、国境を超えて送金することができる。
同企業は、2018年に3000億ドル以上の資金を送金した。彼らのネットワークは550,000以上の地域にあり、スターバックスやマクドナルドの数よりも多い。
リップルラボによって開発された製品で最も有名なのが、仮想通貨XRPだろう。この通貨はxRapidで使われるメイン通貨である。
リップル社は、他にもxCurrentという製品も提供している。この製品は、ブロックチェーンを使うが仮想通貨XRPを必要としない。国境を超えた銀行や金融機関の取引を透明化し、円滑にコミュニケーションを取れるようにする製品である。
ウェスタンユニオンとリップル社の共同開発は、2016年からよく知られている。2016年にウェスタンユニオンはリップル社への投資を行っていたDigital Currency Group (DCG)に資金提供をしている。また、2017年の初めからリップル社のブロックチェーンを試験的に運用していることをもわかっている。
ウェスタンユニオンCEOのHikmet Ersek氏は、2018年夏には「試験によって、まだコスト削減をすることはできていない」と述べている。
さらに、会長のOdilon Almeida氏は同年12月に「仮想通貨とデジタル法定通貨に違いはそこまでない」と主張、両方に対応するのはそれほど難しいことではないとコメントしている。