仮想通貨取引所BitMEX、3億ドルの訴訟に発展

仮想通貨取引所BitMEX、3億ドルの訴訟に発展

仮想通貨取引所BitMEXが3億ドルの訴訟に直面している。BitMEXはセイシェル諸島に登記している最大100倍のハイレバレッジ取引で有名な取引所である。BitMEXと、その創業者であるArthur Hayes氏は、初期投資家を強要したとして3億ドルの訴訟を起こされている。Frank Amato氏とRGB Coin Ltd.は、2015年のBitMEXのシードラウンドの投資家だったと主張している。

投資した30,000ドルは後に5,000万ドル相当の株式に変換される予定であった。しかし、Amato氏はカリフォルニアに従業員がいるがセイシェル諸島に登記されているBitMEXが誤った情報を伝えたと述べている。

12月4日、サンフランシスコのカリフォルニア州上級裁判所で訴訟は起こされたが、BitMEXはこの件についてすぐにコメントをしなかった。Amato氏とRGB Coin Ltd.はBitMEXに対して、本来提供されるはずであった資本の価値となる5,000万ドルと2億5,000万ドルの懲罰的損害賠償の合計3億ドルを請求している。株式の推定価値に基づけば、現在BitMEXは10億ドル相当の評価額であると考えられている。LinkedInのプロフィールによれば、Amato氏は元JPモルガンチェースのデリバティブトレーダー。また、Hayes氏はシティグループのDeutsche Bank AGのデリバティブトレーダーであった。

仮想通貨取引所BitMEX(ビットメックス)、メールアドレス流出の詳細を説明

2019.11.05

災難続きのBitMEX

11月1日、BitMEXからユーザーのメールアドレスが大量流出した。規制が緩いセイシェル諸島に登記されていることもあり、ずさんな管理・運営体制が明るみに出てしまった。今年7月には米商品先物取引委員会(CFTC)から調査を受けたことで、危惧したユーザーの大量のビットコインが流出している。今回の訴訟も合わせて、災難続きと言ったところだろう。

仮想通貨取引所BitMEX(ビットメックス)、大量のユーザーメールアドレスが漏洩

2019.11.01

加えて、世界でも最大規模の取引量を誇るバイナンスが、先物取引のレバレッジを25倍から125倍に大幅に引き上げた。BitMEXはハイレバレッジ取引で多くのユーザーから人気を集めていただけに、規制に準拠したサービス提供を心がける信頼性の高いライバルの台頭は劣勢にさらに追い打ちをかけている。不安要素が多いBitMEXをユーザーが積極的に利用するインセンティブが、今後さらに減少することが見込まれる。