不動産情報サイト、不動産移転登記モデルにNFTとブロックチェーンを活用 

不動産情報サイト、不動産移転登記モデルにNFTとブロックチェーンを活用

不動産情報サイトを運営する株式会社LIFULLが、近年急増する空き家や、未登記のまま放置されている所有者不明不動産問題の解決に向けて、ブロックチェーンを活用した不動産権移転登記モデルの実証実験を来月の11月より開始することを発表した。

空き家問題の現状

所有者不明の空き家問題に関して2016年時点で分かっていることは、約410万ヘクタールの所有者不明の土地が確認されており、この数値は九州全土の面積を上回るほどである。また、今後このまま放置を続けていけば、2040年には北海道全土に値する約780万ヘクタールにまで範囲が拡大すると言われており、深刻な問題として早急な改善案を求められています。

不動産登記移転の実証実験内容

今回の実証実験には公証性が求められるため、パブリックチェーンを用いた実験が進められ、安価に不動産の権利移転記録が行われるのかに焦点を当てて効果測定が行われるようだ。検証ポイントは下記の3点となる。

  1. 登記費用・手続きがハードルとなって進まない不動産の譲渡が、本スキームにより推進されるか取引全体の実行を通じて検証します。
  2. 不動産権利のNFT化および移転証明がブロックチェーン技術を用いて実行可能であることの技術検証を行います。
  3. ブロックチェーン上の移転記録に対する移転当事者からの懸念および生じる課題について検証します。

NFTとは?

NFTとはノンファンジブルトークンの略称で非代替トークンのことを表したものである。EthereumのERC721(代替え不可能なトークンを定義するために提案された規格)に沿って作られており、ものの価値そのものをデータ化したトークンとして活用する事が可能。また、NFTの対義語としてFT(ファンジブルトークン)というものが存在しており、こちらは価値が一定であり、代替えが可能な法定通貨などが該当する。NFTに該当するものは下記のようなトークンが当てはまる。

  • dappsのゲーム内で扱われるアセット(クリプトキティーズのキティ、マイクリプトヒーローズで育てたヒーロー等)
  • 不動産の権利
  • 骨董品、アート作品

ERC721トークンでは権利の所在を明確化しているため、トークンに固有の値(変数)を持たせることでトークンそのものの価値を上げることに成功しており、dapps内のアセットの高額売買などを可能にしている。基本的にこの世に一つしか存在しないという特性を持たすことが出来るという観点からアート作品や不動産などの権利移転に応用される期待が高まっている。

また直近ではERC1155という新しい規格も誕生している。この規格は、ERC20とERC721の各トークンを同じ形式で管理することができ、FTとNFTのトークンを固有IDで紐付けする事で仲介のコントラクトを介さずに取引きを行う事が可能にする。近年では様々なチェーン上でNFTのマッチングプラットフォームが開発されており、その流れは金融だけに留まらず、不動産やアート、サプライチェーン全域に及んている。また、今後既存の金融事業者がこの領域にどのように参入してくるのか要注目である。

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ABOUTこの記事をかいた人

まさ@ブロックチェーン研究家

外資系の医療機器、エネルギー関係の企業で5年間営業として従事した後、今後は個人にスポットが当たる時代だと考え、ブロックチェーンの持つトークンエコノミクスの世界観に感銘を受け、少しでも情報源として役に立てるよう日々発信しています。 現在は 実際にコードを書いたり、 イベントに足を運ぶなど精力的に 活動を行ない情報を発信しています。