環境省がブロックチェーンを活用したCO2削減価値創出モデルにおける実証実験を開始

環境省がブロックチェーンを活用したCO2削減価値創出モデルにおける実証実験を開始

環境省から業務委託を受けている株式会社電力シェアリング(以下「電力シェアリング」)は、令和元年8月より、100軒程度の消費者等をモニターとした、商用利用に向けたCO2削減価値のリアルタイム取引の実証を開始したことをプレスリリースで発表した。環境省ではこれまで評価されていなかった、個人宅の太陽光発電による二酸化炭素(CO2)の排出量削減分を可視化し、取引き可能にする事で今後、個人間や対企業への取引を活性化させ新たなマーケットを開拓する方向で現在動いているようだ。

今回対象となるのは、全国各地にある100軒程度の家庭の再エネ発電、消費で創出される環境価値を、香川県豊島と沖縄県宮古島にあるMAAS事業者が貸し出す電動二輪車等の利用者に、ブロックチェーンを活用した取引プラットフォームを通じて販売・移転する。

取引きのスキームとして、まず売り手は各家庭に設置してある太陽光の発電量のうち、家庭で使いきれない余剰電力をスマートメーターで30分ごとに計測する。次にブロックチェーンによって個人と環境価値が紐付けされているので、買い手はアプリを通して自分が買いたいトークン(環境価値)を購入できる。また、トークンの価値設定は削減したCO2と自分が売りたい販売量を元に売り手が設定できるようになっている。

これまでのプラットフォームの実態

これまでCtoCや、BtoBにおける取引きプラットフォームの実用化はあったものの、CtoBという小口取引きのプラットフォームはあまり確立されていなかった為、消費者の卒FIT後の新しい選択肢となりそうだ。今後のロードマップとしては、まず2020年に1万人の利用を目指し、同年からは収入の約10%を手数料として徴収する予定である。

現在再エネ由来のCO2削減分を取引きする制度は、国が運営するJ-クレジットや非化石証明書などが存在するが、手続きが困難な上、証明書を取得するまでに時間がかかり過ぎる為、事業者が実際にこれらの証明書を取得するケースは稀である。ブロックチェーンでは、電力のトレーサビリティでCO2削減元の情報と環境価値がその都度証明する事ができるので、これまで脱炭素化に取り組んで来なかった事業者にとってCSRの取り組みなどで自社をPRするのにかなり有利に働くのではないか。

SDGsやRE100など、脱炭素化の社会に向けてグローバルな動きは今後更に加速すると思われるのでこれらの取り組みに是非ともブロックチェーンの技術を活用して欲しい。

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ABOUTこの記事をかいた人

まさ@ブロックチェーン研究家

外資系の医療機器、エネルギー関係の企業で5年間営業として従事した後、今後は個人にスポットが当たる時代だと考え、ブロックチェーンの持つトークンエコノミクスの世界観に感銘を受け、少しでも情報源として役に立てるよう日々発信しています。 現在は 実際にコードを書いたり、 イベントに足を運ぶなど精力的に 活動を行ない情報を発信しています。