仮想通貨ビットコインの価格が2018年11月15日に6000ドルを大きく割り、今年の最安値を更新した。
前日比15%以上の大きな下落は昨年末のお大きなボラティリティを連想させるものだ。
ビットコインに引っ張られ、他のアルトコインも全面安となった。
11月に入り市場回復の兆しを見せていただけに、何が原因で今回の暴落が起きたのかが論点となってくるだろう。
暴落の要因
一番大きい引き金になったのが、「ビットコインキャッシュ」のハードフォーク問題だ。
ジハン・ウー、ロジャー・バー率いるBitcoinABCとグレイグ・ライト率いるBitcoinSVでの対立が激化し始めている。
現状のビットコインキャッシュのネットワークは、BitcoinABCが取り扱われていて、多くの取引所や投資家もABC側が勝つという見方だった。
しかし、先物取引が始まってからは、その様子が一変する。
BitocoinSVが優勢なのだ。
油が充満しているところに、グレイグの火が撒かれ昨日の大暴落へと繋がった。
To all BTC miners…
If you switch to mine BCH, we may need to fund this with BTC, if we do, we sell for USD and, well… we think BTC market has no room… it tanks.
Think about it. We will sell A Lot!
Consider that….
And, have a nice day(BTC to 1000 does not phase me) pic.twitter.com/oUScEahtWc
— Dr Craig S Wright (@ProfFaustus) 2018年11月14日
<日本語訳>
ビットコインの全てのマイナーへ
ビットコインキャッシュのマイニングに移行した場合、ビットコインで資金を調達する必要がある。
そうなると、米ドル建ての売りでBTC市場は耐えきれなくなり暴落するだろう。
良い1日をお過ごしください。(私はビットコインの価格が1000ドルになっても構わない。)
という過激な発言をしている。
そのあとの、コメントでもさらに、「ジハンとロジャーも売りを入れている」という煽りを入れてきた。
確かに、BitocoinSVが優勢のままハードフォークを迎えたくないABC側は手を打ちしかない状況だった。
過激な発言とハッシュの戦争で、市場は混乱し、年初来ずっとキープしていた6000ドルという壁を割ったこともあり一時的に大きな下落を見せた。
12月12日bakktの先物取引開始
来月の大きイベントへ向けての短期売りの可能性も示唆できる。
昨年、CME,Cboeの先物取引がビットコイン価格への大きな上昇へと繋がったが、今年も同じ時期にBakktの現物先物取引が始まる。
このイベントを視野に入れた、短期での売りからの仕込みが入る可能性は高くなってきた。
記録的な低ボラティリティだったBTC市場も年末に向けて再びボラが戻ってきたようだ。