大手テック2社、決済とブロックチェーン分野で専門人材を募集
アップル(Apple)とグーグル(Google)が、ステーブルコインやトークン化された預金、ブロックチェーン技術に関する知識を求める上級職の求人を公開した。
アップルでは消費者向け決済、グーグルではアジア太平洋地域の機関投資家向けWeb3事業が対象となっており、デジタル資産に関する専門知識が大手テクノロジー企業の採用条件にも入り始めている。
Appleが募集しているのは、アップル・ペイ(Apple Pay)の金融商品戦略リードだ。勤務地は米国ニューヨーク州またはカリフォルニア州クパチーノで、アップルカード(Apple Card)やアップルキャッシュ(Apple Cash)などを扱うウォレット、決済、コマース部門に所属する。業務には既存商品の長期戦略だけでなく、新たな製品構造やパートナーシップ、成長機会の検討も含まれる。その中で目を引くのが、望ましい資格として「ステーブルコイン、トークン化された預金、ブロックチェーン技術」への理解が明記されている点だ。
さらに、P2P(ピアツーピア)決済やクレジットカードの経験、米国外を含む決済システムへの知識も求めている。求人にはアップルが独自のステーブルコインを発行することや、Apple Payなどに仮想通貨機能を追加する計画は記されていない。現時点で確認できるのは、今後の金融商品戦略を担う人材に、こうした技術への理解を求め始めたという事実だ。
Googleは香港でWeb3事業を担う技術リーダーを募集
一方のGoogle Cloudは、香港を拠点とするWeb3担当の業界主任アーキテクトを募集している。こちらは、アジア太平洋地域のデジタル資産関連顧客に対し、技術的な助言を担うポジションだ。
対象には、ブロックチェーン財団や機関投資家向け取引所、デジタル資産カストディアン、実物資産をトークン化する金融機関などが含まれる。応募者にはステーブルコイン決済、トークン化された預金、カストディ、ブロックチェーンバリデータ、ゼロ知識証明、スマートコントラクトなど幅広い知識が求められている。
さらに、HKMA(香港金融管理局)や証券先物委員会などの規制を踏まえたセキュリティ、コンプライアンス対応も職務の一部となる。
グーグルはすでに、卸売決済と資産トークン化向けのレイヤー1ネットワーク「Google Cloud Universal Ledger」の計画を示しているほか、コインベース(Coinbase)やビザ(Visa)、マスターカード(Mastercard)、ストライプ(Stripe)、ブラックロック(BlackRock)、ショッピファイ(Shopify)などとともに、ステーブルコインプロジェクトであるオープンUSD(Open USD/OUSD)の支援企業にも名を連ねている。
今回の求人は、アップルでもグーグルでも新たな仮想通貨サービスの開始を直接意味するものではない。それでも、消費者向け決済と機関投資家向けクラウドという異なる事業領域で、ステーブルコインやブロックチェーンの知識が上級人材に求められている点は共通している。デジタル資産関連の知識が、大手テクノロジー企業の上級職における採用要件として明示されるようになっていることが伺える。
























