Kalshiが金・銀永久先物取引の開始をCFTCに申請
予測市場を手がけるKalshi(カルシ)は、CFTC(米国商品先物取引委員会)に対して、金(ゴールド)および銀(シルバー)の無期限先物(パーペチュアル・フューチャーズ)の提供開始に向けた申請をした。
📰SCOOP: Kalshi Files with US CFTC to Launch Gold and Silver Perpetual Future Contracts
Prediction market plans GOLDPERP and SILVERPERP to go live today. These will be cash-settled, no expiry date, 24/7 trading & referenced to Pyth Network spot price.
First CFTC-regulated… pic.twitter.com/bQDp5z10Pt
— Rednirav (@CryptoRednirav) September 9, 2026
Kalshiが米国CFTCに金銀無期限先物契約の開始を申請。予測市場は本日、GOLDPERPとSILVERPERPを稼働開始予定。これらは現金決済、満期日なし、24時間365日取引…
今回の動きは、同プラットフォームにおけるデリバティブ商品のラインアップを、これまでの暗号資産中心の領域から伝統的な貴金属市場へと大きく拡大させるものとなる。
Kalshiは、CFTCの規則40.2(a)に基づき、「GOLDPERP」および「SILVERPERP」と名付けられた新規契約に関する自己認証を通知した。これにより、同社は満期日の設定がない現金決済型の無期限先物を上場する計画を進めている。
当初、同社は貴金属の無期限先物について、より時間と手間のかかる通常の規制承認プロセスでの審査を求めていたが、今回の手続きでは自己認証の仕組みを活用する方針へと舵(かじ)を切った。自己認証は、DCM(指定契約市場)が法律への適合性を自ら証明した上で上場を実現できる手法である。
新しく提案された契約は、米ドル建ての金および銀のスポット価格(現物価格)に連動する仕組みとなっている。価格データの提供元としてはPyth Network(ピス・ネットワーク)が採用されており、決済はすべて米ドルによる現金決済で行われるため、現物の受け渡しが発生することはない。
無期限先物の仕組みとメリット・リスク
一般的な先物取引とは異なり、今回導入される契約には固定の満期が存在しない。そのため、トレーダーは満期が到来するたびにポジションを次の限月へロールオーバー(乗り換え)する手間を省き、単一のポジションを継続的に保有し続けることが可能になる。原資産市場の価格と契約価格の乖離(かいり)を防ぐため、定期的なファンディング(資金調達コスト)の支払いが実施され、価格が適切に連動するよう調整される仕組みだ。
Kalshiの見解では、この満期のない現金決済型アプローチにより、継続的な価格変動リスクに対するヘッジを必要とする市場参加者のコスト削減や、ロールコスト・ベーシスリスクの低減につながるとされている。対象となる利用者層には、貴金属の加工業者、地金取引デスク、ETP(上場取引型金融商品)のマーケットメーカー、さらには生産者などが含まれる。特に銀市場に関しては、近年続く供給不足や需給のひっ迫見通しに触れつつ、現金決済型であるため現物市場に余計な引き渡し圧力をかけることはないと説明されている。
一方で、24時間年中無休(24/7)で週末や祝日を問わず取引が行われる点や、レバレッジを伴う取引の特性上、無期限先物にはファンディングコストの発生や強制清算(リキデーション)といったリスクも潜んでいるため、トレーダー側には慎重な資金管理が求められる。
取引時間の拡大と今後の展望
当初、同社幹部の発言では従来の貴金属市場の開閉時間に合わせた「週5日・24時間(24/5)」のスケジュールが想定されていたが、最終的なCFTCへの申請では、平日・週末・祝日を問わない「24時間年中無休」の体制へと拡大された。これにより、米国の主要な貴金属市場が閉まっている時間帯であっても、参加者はいつでもポジションの調整やリスクヘッジができる。
今回の貴金属分野への参入は、Kalshiによる暗号資産の無期限先物ビジネスの急拡大に続くものである。同社はこれまで、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、リップル(Ripple/XRP)、ソラナ(Solana/SOL)、カルダノ(Cardano/ADA)など、多様な暗号資産に連動する契約を順次展開してきた。特に5月には、米国初となるビットコインの無期限先物商品がCFTCに承認されたことで大きな注目を集めた(なお、この判断を巡ってはCMEグループがCFTCを提訴するなど、規制市場における競争と議論も活発化しています)。
Kalshiはすでに短期の金・銀イベント契約などを提供してきたが、今回新たに加わる金・銀の無期限先物は、二者択一のバイナリーペイアウト構造とは異なり、より本格的でレバレッジを効かせた継続的な投資・ヘッジ機会を提供するものとなる。
同社は今後も、貴金属に留まらず、銅や株価指数といった多様な資産クラスを対象とした新商品の導入を視野に入れており、予測市場の枠を超えた総合的なデリバティブ取引プラットフォームとしての存在感を一段と強めている。
























