USDCを支える規制基盤を拡大、州・連邦の監督体制を強化
USDC発行会社のCircle Internet Group(サークル・インターネット・グループ)は、子会社のCircle Internet Trust Company LLCがNYDFS(ニューヨーク州金融サービス局)から限定目的信託認可を取得したと発表した。
新会社はCircle New York Trust(サークル・ニューヨーク・トラスト)として事業を展開する。発表を受け、Circleの株式であるCRCLは5%上昇した。
10年以上にわたるNYDFSとの関係を信託認可へ拡大
Circleは2026年7月31日、Circle New York Trustに対する限定目的信託認可の取得を発表した。今回の認可により、同社はニューヨーク州法に基づき、保管や金融活動を支える新たな法的枠組みを整備することになる。
Circleは2015年、NYDFSからビットライセンスを取得した最初のデジタル資産企業となり、同局との規制関係を10年以上にわたり築いてきた。同社の共同創業者、会長兼CEO(最高経営責任者)を務めるジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏は、ニューヨーク州の信託認可取得は規制の明確化という点で長年の目標だったと説明した。
アレール氏は、NYDFSをデジタル資産規制における国際的な基準設定機関と位置づけたうえで、Circleのグローバル本社がニューヨークにあることにも言及した。今回の認可について、デジタルドルが世界の金融システムで重要性を増す中、USDCを強力で信頼できる枠組みの中に位置づけるものだとしている。
州・連邦の承認でUSDCの機関利用拡大に期待
今回の信託認可は、CircleがOCC(通貨監督庁)から全国信託銀行設立の承認を得てから数週間後に取得された。OCCは2026年7月10日、First National Digital Currency Bank, NAをCircle National Trustとして設立し、連邦監督下でデジタル資産の受託保管機関として運営することを承認している。
これによりCircleは、州と連邦の相互補完的な規制承認を得て、USDCと関連事業を支える規制基盤を強化した。より厳格な監督や透明性の向上は、企業や金融機関によるUSDCの利用を後押しし、法的・運用上の不確実性を軽減する可能性がある。
一方、規制当局の承認が直ちに市場シェア拡大につながるとは限らない。CircleはUSDCの流通と準備金収入への依存度が高く、競合するステーブルコインの増加や市場環境、法整備の進展も今後の業績を左右する。みずほ証券はCircleの投資判断を「Underperform(アンダーパフォーム)」から「Neutral(ニュートラル)」へ引き上げた一方、USDC流通量の見通し低下などを理由に目標株価を50ドル(約7,880円)から45ドル(約7,090円)へ引き下げている。
























