ビル・ゲイツ:仮想通貨とNFTは「最も愚かな理論」に基づいていると指摘

ビル・ゲイツ氏がNFTと仮想通貨についての持論を展開

マイクロソフトの創設者であるビル・ゲイツ(Bill Gates)氏は最近、NFT(非代替性トークン)や仮想通貨について、「最も愚かな理論に基づいている」と指摘したことが明らかになった。

日本語訳:
ビル・ゲイツは、TCClimateでBored Apesについて彼が実際にどう思っているかを教えてくれます

億万長者の実業家でありマイクロソフトの創設者として知られるビル・ゲイツ氏は、仮想通貨とNFTが著しく低下する中で、NFTと仮想通貨は、最も愚かな理論とシステムに基づいていると述べた。同氏の発言は、気候変動に関するTechCrunchの講演でのトークの中で行われたものであり、過大評価された資産は、それに対してより多くを支払う意思のある投資家が存在すれば、価格が上昇するという愚かなシステムであるとの解釈を示した。

ビル・ゲイツ氏の主張

ゲイツ氏は、本質的な価値を持たないNFTのケースに当てはめており、仮想通貨業界では、資産が過大評価されていても、常に貪欲な買い手が存在するため価格の上昇が起こると説明している。

これは、最初のカモが損失を避けるために、自分が買った価値のない資産をより頭の悪いものに売ろうとするという、愚かな構造を生み出す以外の何ものでもないと主張。さらに、このプロセスは、システムが崩壊するまで、ほとんどループのように繰り返され、最最も馬鹿な者が完全に影響を受けることになるとされる。

実際、この仕組みは、ねずみ講といくつかの類似点があり、株式市場、不動産市場、その他の資産もまた、ねずみ講的なスキームであると非難されてきたと言う実績がある。特に、仮想通貨はパンデミック時に人気を博し、銀行やブローカーが購入や保管サービスを提供するようになり、さまざまな著名人が仮想通貨のセレブリティ推薦を行い、元大統領夫人のメラニア・トランプ氏をはじめ、多くの著名人がNFTの世界に参入しているのが現状だ。

ゲイツ氏は、自分自身が仮想通貨市場のいずれにも関与していないことを明らかにし、農場や工場、あるいは製品の製造など、目に見える結果を持つ資産に投資することを好むと強調。これらのゲイツ氏の発言は必ずしも言い過ぎではなく、人気のNFTトークンであるBAYC(Bored Ape Yacht Club)は、4月は42万9,000ドル(約5,700万円)ほどだったものの、78%下落し、現在は8万円前後で推移している。それだけでなく、グーグルトレンドでのBAYCの流行も深刻な減少に見舞われているほか、仮想通貨については、ビットコインが直近23%近くも急落し、2021年末以来の最安値を記録したことを受けており、2番人気の仮想通貨であるイーサリアムも32%下落している。