eBay買収提案と異例の公開キャンペーンが市場に動揺広げる
ゲームストップ(Gamestop)のライアン・コーエン(Ryan Cohen)CEO(最高経営責任者)が、eBayによって自身の販売者アカウントを一時停止されたと明らかにしたことで、買収計画の実現性や資金調達への懸念が広がり株価が下落した。
I’m selling stuff on eBay to pay for eBayhttps://t.co/REaITX9iXr
— Ryan Cohen (@ryancohen) May 6, 2026
eBayの料金を支払うためにeBayで物を売っています
コーエン氏は、ゲームストップによるeBay買収提案後、自身の私物をeBayへ出品していた。出品された商品には靴下やゲーム関連商品、店舗看板、カーペット、マグカップなどが含まれていたという。さらに、一部の商品にはeBay経営陣宛ての直筆サイン入り買収提案書が添付されていたとされ、公開キャンペーンの色合いを強めていた。マグカップが3,000ドル(約47万円)超、マスターチーフ像が1万ドル(約157万円)超で入札されるなど、オークション自体も注目を集めた。この動きは、通常の企業間交渉ではなく、一般投資家やユーザーを巻き込む形の公開キャンペーンへ発展した。
その後、eBayは「eBayコミュニティを危険にさらす行為」が確認されたとして、コーエン氏の販売者アカウントを停止。停止措置は後に解除され、アカウント再開後には100%の肯定的フィードバック評価が表示されていた。
ゲームストップはeBayに対し、約560億ドル(約8.8兆円)規模の買収提案を行っている。提案価格は1株あたり125ドル(約19,600円)で、現金とゲームストップ株を半分ずつ組み合わせる内容となっている。
資金調達と株式希薄化リスクへの警戒強まる
ゲームストップ株は買収提案公表後に下落基調となり、GME株は取引時間中に約2.98%下落した。市場では、ゲームストップが巨額買収を実現できるかどうかへの懸念が強まっている。
ゲームストップの時価総額は約110億ドル(約1.7兆円)規模にとどまっており、提案された560億ドル規模の取引との差が大きい。ゲームストップはTDバンクから約200億ドル(約3兆円)規模の融資承認を取得しているとされるが、依然として資金調達面への懸念が残っている。
また、現金と株式を組み合わせた買収提案であることから、市場では負債増加や株式希薄化リスクへの警戒感も広がっている。ムーディーズは、この買収が実現した場合、eBayの負債が大幅に増加する可能性があると指摘した。
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』への出演で知られる投資家マイケル・バリー氏は、買収提案浮上後に保有していたゲームストップ株をすべて売却したと報じられている。バリー氏は「負債を創造性と混同してはいけない」と述べ、取引に伴うレバレッジへの懸念を示した。
一方、コーエン氏は、ゲームストップの約1,600店舗を商品の受け渡しや認証拠点として活用できると主張している。eBay取締役会は現時点で正式な回答を示しておらず、市場ではeBay取締役会の対応や、コーエン氏が株主への直接的な働きかけを進めるかどうかに注目が集まっている。
























