ピーター・シフは石油の打撃が、ゴールドの利益になると予測
米国の原油価格を示すウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の先物取引は20日、1バレルあたりマイナス37ドルを超える史上初の下落を記録した。ユーロ・パシフィック・キャピタルのCEOであるピーター・シフ氏は原油史上初のマイナス下落に触れた上で、この影響が金価格の上昇につながると予測している。
「石油市場で今起きていることは、すぐに金市場で逆のことが起きるだろう。原油市場では、ショートの注文が多発していますが、ロングポジションを誰も望んでいません。金市場では、ロングの注文が多発していますが、ショートポジションを誰も望んでいません。」
5月を期限とする原油先物が期限切れとなり先週の金曜時点ですでに20ドルを割り込んでいたが、その後史上初のマイナスに転じ、一時はマイナス40ドル程度まで落ち込んでいた。
シフ氏によると、これは原油を貯蔵するための物理的な限界が引き起こしているという。経済が停滞しエネルギーとして利用される原油の需要が衰退したことで、石油貯蔵施設のキャパシティーは限界に達している。そのため石油のトレーダーは行き場のない石油を手放すために逆に料金を支払う必要が出てきている。
債権王はシフ氏を支持するも、ビットコイン投機には警告を鳴らす
債権王との呼び声もあるDoubleLine CapitalのCEOであるジェフリー・ガントラッチ氏はシフ氏の分析に賛同しており、WTIに対し「紙の金」より「物理的な金」の方がはるかに優れていると反論したという。金に対して好意的な意見を語るガントラッチ氏ですが、ビットコイン投資には警告を鳴らしているようだ。ビットコインの価格が3,500ドルあたりを推移していた2019年初頭に、CNBCに対し以下のように語っている。
「私はビットコインで何かをすることをお勧めしません。しかし、あなたが本当に投機したいのであれば、BTCを5,000ドルにすることができると思います。簡単に25%の利益を得ることができるだろう。」