Cboeがビットコインとイーサリアムの連続先物を11月に上場へ
米国Cboeグローバル・マーケッツは2025年9月9日(火曜日)、ビットコイン(Bitcoin/BTC)およびイーサリアム(Ethereum/ETH)の新たな連続先物契約(Continuous Futures)を2025年11月10日より上場する予定だと発表した。
対象商品は、米国の規制、中央清算、仲介体制に準拠したかたちで提供される予定だ。今回の契約は10年満期の単一契約として設計されており、ロールオーバーの必要がないまま仮想通貨への継続的なエクスポージャーを可能にする。価格調整には、オフショア取引所で利用される資金調達レートに類似した日次の調整メカニズムを採用し、スポット価格との整合性が保たれる。
管理負担を排除しつつ高い透明性を実現
従来の先物契約は四半期ごとのロールオーバーを伴い、手間やコストが発生していたが、新たな連続先物ではこの負担が解消される。
この設計により、スポット保有のヘッジやベーシス取引、レバレッジポジションの維持が効率化される。また、価格調整メカニズムの透明性も高く、相場との乖離(かいり)リスクの軽減が期待されている。
清算業務は、CFTC(米国商品先物取引委員会)に規制されたデリバティブ決済機関であるCboe Clear USが担う。これにより相手方リスクが中央清算体制で管理され、制度的信頼性が担保される。特に機関投資家にとって、こうした規制下での安全性は極めて重要な要素となる。
Cboeの戦略的商品展開と今後の計画
今回のローンチは、Cboeがデジタル資産市場で進める商品ライン拡充の一環であり、同社はこれまでにもレバレッジ型や現金決済型の仮想通貨先物を順次展開してきた。
2025年6月には、現金決済型のBTC・ETH先物がCboe DigitalからCFEに移管されており、今回の連続先物はその流れを継ぐステップとして位置づけられている。今後は、10月30日および11月20日に教育セッションも予定されており、理解促進と普及が図られる。
Cboeのデリバティブ部門グローバルヘッド、キャサリン・クレイ(Catherine Clay)氏は「継続先物は、機関投資家だけでなく、仮想通貨デリバティブへのアクセスを求める個人トレーダーにとっても魅力的な商品になる」とコメント。あらゆる市場参加者に向けた商品展開を示唆した。