欧州規制下での事業拡大に道筋
ユーロ建てスポット取引量で欧州最大規模を誇る仮想通貨取引所Bitvavo(ビットバーボ)がMiCA(仮想通貨市場規則)に基づくライセンスを取得した。
🎉 Big News: Bitvavo obtains MiCA licence from the Dutch AFM. 🇪🇺
We have received a MiCA-licence from the Dutch Authority for the Financial Markets (AFM) under the Markets in Crypto-Assets Regulation.
We’re confident the MiCAR framework and this license will fuel Bitvavo's… pic.twitter.com/A1CLTeQkWd
— Bitvavo (@bitvavocom) June 27, 2025
オランダ金融市場庁(AFM)から、仮想通貨市場規制に基づくMiCAライセンスを取得しました。MiCARフレームワークとこのライセンスが、Bitvavoの欧州市場におけるリーダーシップ向上を後押しすると確信しています。私たちは次の段階への準備を整え、欧州全域でその基盤を築いています。
これによりBitvavoは、EU27カ国にサービスを展開できるようになった。Bitvavoはユーロ建て取引量で欧州最大を誇ることから、MiCA体制下での存在感が一層高まると見られている。ライセンスはAFM(オランダ金融市場庁)によって発行され、Bitvavoの最高リスク責任者ジータン・パテル(Jeetan Patel)氏は「AFMとの建設的な協力関係を高く評価しています。手続きは効率的に進んでいます」と述べている。
MiCAライセンス取得の意義
MiCAはEU(欧州連合)共通の仮想通貨規制であり、取得企業は加盟国間での展開が容易になる。Bitvavoは、MiCAの施行によって公平な競争環境が整い、業界全体の成長につながると評価している。
同社のマーク・ヌベルスティン(Mark Nuvelstijn)CEO(最高経営責任者)は、「MiCAの中核原則を全面的に支持します。すべての加盟国で一貫したルールの策定と施行が不可欠です」とコメントした。
MiCAは、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインを含むEU圏全体の顧客に、統一された法的枠組みの下でサービスを提供できる仕組みを備えている。
オランダの規制環境とBitvavoの今後
オランダはEU内でも厳格な規制を敷いており、MiCAライセンスの取得には高い基準が求められる。
Bitvavoはこのハードルを乗り越え、コンプライアンス体制の強化と信頼性の向上をアピールしている。また、同社は今後、複数国でのサービス拡大や法人向け機能の拡充を戦略に掲げている。
現在、Bitvavoは世界最大のユーロスポット取引所として、Coinbase(ルクセンブルク)やKraken(アイルランド)に続くMiCA取得企業の一つとなっている。
MiCAは2024年12月30日に全面施行され、関連事業者はすでに統一規制のもとで活動を開始。先行してライセンスを取得した企業は、MiCA施行後の市場競争で優位に立っていると見られている。仮想通貨取引所ジェミニもマルタを拠点にMiCA承認の取得を進めている。
グローバル視点でのMiCAの影響
MiCAがEU加盟国全体に標準化されたルールを導入したことで、国境を越えた取引の円滑化とユーザーの信頼向上が進んでいる。
米国ではいまだ断片化された規制環境の下、複数の機関が異なる解釈を行っており、MiCAのような統一された監視体制には遅れを取っている。FIT21法案や国家デジタル資産戦略などの取り組みは進行中だが、実現には時間がかかると見られている。
トルコも包括的な仮想通貨改革に取り組んでおり、取引所の運営やステーブルコインの規制、ユーザー資金の流動性管理などで安全なエコシステムの構築を目指している。アンカラは国際標準との整合性を意識しており、こうした取り組みがMiCAに近い枠組みを構築しているとの指摘もある。