Coinbaseがニューヨーク規制当局と1億ドルの和解に達する

CoinbaseがDFSと和解へ

米国に本拠を置く大手仮想通貨取引所Coinbaseは、不十分なバックグラウンドチェックで顧客がアカウントを開設できるようにしたとして、5,000 万ドル(約66億円)の罰金を支払うことに同意し、和解に達した事が分かった。

CoinbaseとDFS(ニューヨーク州金融サービス局)は2023年1月4日(水曜日)、和解を発表。定期検査でコンプライアンス問題が見つかった後、規制当局は2020年に Coinbase の調査を開始。同取引所は独立したコンサルタントを雇ったものの、それでも問題は解決しなかったことで、規制当局は 2021 年に正式な調査を開始していた。当局は、CoinbaseがKYC(顧客確認)プロセス中に基本的な身元確認のみを実行したことを発見。また、2021 年後半までに、潜在的に疑わしい取引に関する100,000件を超えるアラートのバックログがあった事も分かっている。

現在でも米国では人気選択肢であるCoinbase

ユーザーの仮想通貨取引きは通常、仮想通貨アプリや取引所を通じて購入しており、米国ではCoinbaseが最も人気のある選択肢だ。

仮想通貨が急速に成長したことにより、当局はそのスピードに追いつき、取引所が金融規制に準拠していることを確認する必要があったものの、多くの仮想通貨取引所はルールを回避しており、FTXが顕著な例であり、完全に崩壊した。Coinbaseの状況はそれほど悪くはないものの、このようなコンプライアンス問題は依然として投資家にとって大きな懸念事項である。

仮想通貨取引所を選択する際の最も重要な部分の1つはセキュリティであり、誰もが自分のお金と仮想通貨が安全であることを確信したいと考えている。規制を遵守しない取引所は多くの国で禁止されており、倒産した例も少なくない。そのような状況では、アカウントからお金を引き出せなくなる可能性があることから、ユーザーも取引所選びには慎重になっているのが現状だ。

仮想通貨取引所は、2023年に金融規制の遵守を新たに強調する可能性が高いと考えられている。Coinbaseは明らかにコンプライアンス上の問題があったものの、これは、仮想通貨売買に悪い場所であるという意味ではない。多くの取引所は、規制が緩和された国に居を構えているが、これは投資家にとってよりリスクが高くなる。