CoinbaseがXRPとDOGEのラップトークンをBaseで提供開始
米大手仮想通貨取引所コインベース（Coinbase）は、同社のイーサリアム（Ethereum）L2（Layer2）ネットワーク「Base」上で、リップル（Ripple/XRP）とドージコイン（Dogecoin/DOGE）のラップトークン「cbXRP」と「cbDOGE」の提供を開始した。
これにより、これまで別チェーンで運用されていたXRPやDOGEがERC-20形式でBaseに対応し、DeFi（分散型金融）アプリなどとの連携がしやすくなる。
コインベースは、それぞれのトークンに対して1:1の準備金を用意しており、ユーザーはコインベースアカウントからXRPやDOGEを送るだけで、cbトークンへの変換が自動で行われる。ラップ資産の導入は、XRPとDOGEの利用機会を広げるとともに、流動性の向上にもつながると見られている。
DOGE and XRP are now on Base
Base is for everyone https://t.co/YTDqK3xgcH
— Base (@base) June 4, 2025
cbDOGEとcbXRPの導入とセキュリティ対策
ローンチから24時間以内に、cbDOGEは1,040万枚（約2.7億円相当）、cbXRPは230万枚超（約7.2億円相当）が発行されており、注目度の高さがうかがえる。
コインベースは詐欺リスクを警戒し、Base上の公式スマートコントラクトアドレスを事前に公開するなど、安全面にも配慮。ラップトークンは異なるチェーンをまたいだ資産活用を可能にする仕組みで、今回の対応によりDOGEやXRPがBaseネットワークでも活用できるようになる。これによって、ユーザーは手数料の削減やDeFiへのスムーズなアクセスといった恩恵も受けられる。
cbBTCの成功を受けた展開とBaseの成長
コインベースは2024年9月にBase上でラップビットコイン「cbBTC」をローンチ。リリースからわずか1週間でラップBTC市場3位の規模にまで成長させ、現在は約47億ドル（約6,798億円）の時価総額を誇る。バイナンス（Binance）のBTCBやBitGoのWBTCに次ぐ位置づけだ。
Coinbaseの拡張戦略とネットワーク成長
この流れを受けて、コインベースはcbETHに続きcbDOGEやcbXRPを展開。さらにカルダノ（Cardano/ADA）やライトコイン（Litecoin/LTC）に対応するラップ資産の開発も進められている。
事業の広がりとしては、S&P500（S&P500種指数）構成銘柄への採用や、29億ドル（約4,192億円）規模のDeribit（デリビット）買収なども発表されている。
2025年には、BaseネットワークのTVL（預かり資産総額）が150億ドル（約2.1兆円）を突破し、同年第1四半期だけで3.6兆ドル（約520兆円）を超えるステーブルコイン取引を処理するなど、ネットワークの存在感も急速に高まっている。
