JCBとKeychainがマイクロペイメントインフラストラクチャーを構築
大手カード決済企業のJCBと、パスワード管理システムのKeychainが、IoT(Internet of Things=モノのインターネット)デバイス間のクレジットベースマイクロペイメントを処理するためのインフラストラクチャーを共同で構築したことが分かった。
今回分かった新ソリューションは、ブロックチェーンと分散型台帳ベースの支払いインフラストラクチャーを活用し、各IoTデバイスに顧客IDに関連付けられた一意のブロックチェーンベースのセルフソブリンIDを提供することによって、データセキュリティに関連するオペレーショナルリスクを軽減する。
キャッシュレス決済はもっとスピーディに、カンタンに、そして安心に、日本発唯一の国際ペイメントブランドとして世界に発信しているJCBは1961年に設立され、今年で60周年を迎える企業だ。キーチェーンは、金融、IoT、および企業向けの分散型認証ブロックチェーンプラットフォームだ。2019年12月にJCBとKeychainは、決済分野でブロックチェーンを活用するための戦略的パートナーシップを発表している。今月13日の発表では、「JCBとキーホルダーは、デジタルID、委任されたトランザクション承認、および安全なトランザクションアーカイブに基づいてソリューションを開発した(共同日本特許出願中#2021-00571)」と述べている。
IoTエコシステムに関連し、インフラストラクチャーは個人情報の詐欺、ハッキング、プライバシー、およびサービス拒否に関連する膨大なサイバーセキュリティとオペレーショナルリスクを処理する必要があると述べている。
JCBとKeychainのブロックチェーンパワードソリューション
JCBとKeychainの最新ソリューションは、クレジットカードの制約を受けず、人から機械への直接支払いと機械から機械への直接支払いをもたらす。
5Gネットワークの登場により、IoTデバイスの急成長が見込まれる。モバイル決済アプリによって、一般的なモバイルユーザーは携帯電話で支払うことができるが、現在の決済インフラストラクチャーは数百億のIoTデバイスをサポートしていない。このことから、IoTデバイスの拡張を実施し、デバイス間の支払いを処理する必要があり、JCBとKeychainのソリューションは、マシンツーマシンインフラストラクチャーを数百億のIoTデバイスに拡張すると主張している。
JCBでは、NEXTMONEYの特集記事「日本クレジットカード企業JCB、B2B市場で分散型台帳技術を採用」、「クレジットカードブランドJCBがブロックチェーン企業「カウリー」との戦略的パートナーシップ契約を締結」でも報じているように、一昨年より、ブロックチェーン企業との提携などにより、積極的にブロックチェーン技術とのつながりを構築している。