ペイパル(PayPal)、ソラナとチェーンリンクをサポートで米国ユーザーの選択肢が拡大

PayPalがSolanaとChainlinkのサポートを開始したニュースを象徴するデジタルイメージ

米国居住者はペイパルを通じてSOLとLINKの売買・送金が可能に

米決済大手ペイパル(PayPal)は、仮想通貨サービスにソラナ(Solana/SOL)とチェーンリンク(Chainlink/LINK)を新たに追加したと公式プレスリリースにて発表した。

これにより、米国およびその領土に居住するユーザーは、ペイパルを通じてSOLとLINKの売買、保管、送金が可能となった。

今回の対応は、PayPalが提供する仮想通貨サービスの拡充を意味し、既に取り扱っているビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/BTC)、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)、ライトコイン(Litecoin/LTC)に続くものだ。操作はモバイルアプリやウェブ版を通じて直感的に行え、送金についても他のペイパルアカウントや外部ウォレットへの対応が進んでいる。

なぜ今ソラナとチェーンリンクなのか

ソラナは、高速処理と低コストを兼ね備えたレイヤー1ブロックチェーンとして知られ、NFT(非代替性トークン)やDeFi(分散型金融)を中心に利用が拡大している。

一方のチェーンリンクは、分散型オラクルとして、スマートコントラクトと現実世界のデータを安全に接続するインフラを提供しており、Web3の発展に不可欠な存在だ。今回の追加は、ユーザーからの高まるニーズに応えるものであると同時に、ペイパルのブロックチェーン戦略の一環とされる。ソラナの活発な開発者コミュニティや高速な処理性能、チェーンリンクの信頼性の高いデータ提供機能は、決済業界との相性も良く、ペイパルがこうした技術を積極的に取り込もうとしている姿勢がうかがえる。

Web3インフラとの接続も視野に

チェーンリンクの採用は、単なる取引機能を超えて、スマートコントラクトやWeb3インフラとの連携強化を示唆しており、今後、より高度なブロックチェーン活用が進む可能性もある。

今回の新たな通貨追加によって、ペイパルはより多様な投資ニーズに応える体制を整えた。初心者から上級者まで幅広いユーザー層を取り込みながら、Web3との橋渡し役としての存在感も強まりつつある。2020年に仮想通貨サービスを開始して以来、同社は金融とテクノロジーの融合を推進してきた。今回の対応もその流れを汲むものであり、仮想通貨の普及を加速させる起点と捉えられている。

なお、SOLとLINKのサポートは現時点で米国および米国領土に限られており、他地域への拡大は未定だ。ただし、サービスが順調に展開されれば、今後の対応通貨や対応地域の拡大も視野に入ってくるだろう。こうした継続的な取り組みを通じて、ペイパルは仮想通貨をより身近な存在として定着させていく可能性が高い。