野村レーザーデジタルが機関投資家向けイーサリアム導入ファンドを開始

レーザーデジタルがイーサリアム導入ファンドを開始

国内大手投資銀行である野村のデジタル資産部門であるレーザーデジタル(Laser Digital)は、イーサリアム(Ethereum/ETH)導入ファンドを立ち上げた事が分かった。

2023年11月9日(木曜日)付けの発表によると、2番目に大きい仮想通貨へのエクスポージャー(保有金融資産のうち特定のリスクにさらされている金額や残高の事)を求めている機関投資家をターゲットにした重要な動きを示唆。このファンドはロングのみのスポットイーサリアム投資に従事し、ETHをステーキングすることによる利回り向上戦略を追加する。

同社の流通責任者であるフィオナ・キング(Fiona King)氏は、日々の流動性の維持と約5.5%のステーキング利回りの提供という2つの利点についての詳細を説明。このアプローチは、年金基金、ファミリーオフィス、資産運用会社から注目を集めている。さらに、民間銀行はこのETH商品に最大5%の裁量資金を割り当てることを検討しているとのことだ。

イーサリアムへの戦略的長期エクスポージャー

同社のリーダーであるセバスチャン・グリエッタ(Sebastien Guglietta)氏は、デジタル経済の進化におけるイーサリアムの戦略的重要性を強調している。

投資家は、Web3経済の成長を活用する方法としてイーサリアムへの長期エクスポージャーを検討。イーサリアムの価格が前日比6.5%の大幅な上昇により、約2,017ドル(約30万円)と報告されているため、楽観的な見通しが生まれた。同製品の発売は、9月の同社によるビットコインファンドの導入にほぼ続いている。重要な点は、ETHとビットコイン(Bitcoin/BTC)の提供はケイマン諸島管理局の規制監督下にあり、コマイヌ(Komainu Holdings)が資産の管理者となっているという点だ。

影響力拡大と戦略的位置付け

レーザーデジタルは、イーサリアムファンドで革新をしてきただけでなく、地理的な拠点も拡大している。

同社は2022年9月にスイスに本拠を置き設立。最近ではドバイと日本でも存在感を確立しており、英国と米国の予測不可能な規制環境の中で、今回の動きにより運営環境が多様化する。さらに、同社の共同創設者兼執行委員長であるスティーブン・アシュリー(Steven Ashley)氏は、Web3エコシステムの基礎技術に関心のある投資家にとって同ファンドの魅力を強。このデジタル構造の構成要素としてのイーサリアムの戦略的地位は、同社の機関顧客にとって重要な魅力となっている。

同社の資産管理部門は、経済の変革を可能にするイーサリアムの潜在力を活用することにも取り組んでおり、イーサリアムファンド資産の管理は、野村、レジャー、コインシェアズの合弁事業から誕生した仮想通貨管理者であるコマイヌに委ねられている。

野村レーザーデジタルによるイーサリアム導入基金は、デジタル通貨を機関投資家の従来の投資ポートフォリオに統合するための重要な一歩を表しており、新興デジタル資産クラスと既存の金融機関との間に強固な架け橋となることを示している。

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