みずほがNFTの誇大宣伝に格下げを受けてコインベース株価が7%下落

みずほによる格下げでCoinbase株が下落

みずほフィナンシャルが仮想通貨会社のNFTへの進出に疑いを持ったことから、COINの価格目標を引き下げた後、株式取引市場でCoinbase株(NASDAQ:COIN)が7%下落した事が分かった。

Coinbaseの株価は、4月5日(火曜日)に開かれた市場での1株あたり190ドル(約23,500円)から、終値は約177ドル(約21,900円ん)に急落。

CoinMarketCapより画像引用

株価チャートでCOINを追跡することが多い競合他社も、この日のうちに同様の下落をみせた。また、ビットコイン(Bitcoin/BTC)価格は、過去5日間の上昇から火曜日に一転して下落に転じ、仮想通貨の価格変動と動向が密接に絡み合っているCoinbaseは、その日の仮想通貨取引から逆風に見舞われる結果となった。

みずほフィナンシャルによる格下げ

シ金融市場向けのクラウドソーシングコンテンツサービスを手掛けるSeekingAlpha(シーキング・アルファ)にて、マックス・ゴットリッヒ(Max Gottlich)氏は、みずほフィナンシャルグループから株価目標が下方修正されたと報告した。

フィンテック株式保有のシニアアナリストであるみずほのダン・ドレフ(Dan Dolev)氏は、クライアントへのメモで格下げについて、衰退しているようだと説明している。ドレフ氏は、Coinbaseが財務報告のガイダンス範囲の下限で業績を上げた場合、2022年のEBITDA調整(※1)後の損失で5億ドル(約618億円)に直面する可能性があるとクライアントにアドバイスした。

(※1)調整EBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization)とは…
株式価値の算定根拠として最も利用される財務指標であり、金利と税、有形・無形の固定資産の償却費を差し引く前の利益のことを言う。「株式価値=企業価値(調整EBITDA×倍率) – 純有利子負債」で算出される

ブラジルとインドで事業拡張するCoinbase

CoinbaseにはNFT(非代替性トークン)市場がある(※NFTチームは3月中旬に間もなくローンチされると発表)が、取引所はインドへの拡張を含む他の仮想通貨プロジェクトのロードマップの真っ只中にある。

同社はすでにブラジルで利用可能だが、同社は正式発表をしていないものの、MercadoBitcoinの親会社である2TMの買収契約をまもなく完了すると報じられている。さらにCoinbaseは、インドでも稼働しており、CoinDCXCoinswitchKuberを支援したほか、インドのシリコンバレーであるバンガロールに300人の新しい従業員を擁するオフィスを開設している。さらに同取引所は2022年、CoinbaseIndiaに1,000人の従業員を採用する予定だ。

NFTは本当に衰退しているのか

ドレフ氏は投資家へのメモの中で、「NFTへの関心は低下しているようだ」と書いているが、NFTは本当に衰退しているのだろうか。

NFT市場の短期的な下落には、2022年3月のNFTの主要取引所であるOpenSeaにおける50%近くの減少が含まれるが、それだけが要因ではない。急激な減少は、ベテラン仮想通貨投資家がこの10年まででかなり慣れた瞬間的な下落(フラッシュバブル)からの後退も要因の1つとなっている。

2022年1月にOpenSeaは、これまでで最大のトランザクション量(約6,181億円)に達し、さまざまな新NFTが誕生している。一方で、多くの人気NFTプロジェクトも、全体的な取引量が減少したにもかかわらず、トークンの目を見張るようなATH(All Time High=過去最高値)値に達している。