シンガポールが最新世界仮想通貨ランキングで世界トップの国に

Coincubがグローバル仮想通貨ランキングガイドを発表

アイルランドに本拠を置く金融技術の新興企業であるCoincubが2021年12月10日(金曜日)、2021年第4四半期(※以下、Q4と表記)グローバル仮想通貨ランキングガイドをリリースし、シンガポールが1位になった事が分かった。

同ランキングでは、仮想通貨の所有権、ビットコインATM、支出などの定量的データも考慮されているという。ランキング基準は、積極的な政府の法律と、主流の銀行がカストディアンサービスを提供する意欲に焦点を当てており、これらの2つの要因は、従来の機関が国内の仮想通貨市場に参入していることを示している。ランキングを作成する際、機関の承認、取引所とウォレットの可用性、政府の規制、DeFi(分散型金融)承認、金融サービス、透明性、仮想通貨支出、銀行における仮想通貨活動も考慮されている。

今回発表された2021年6月、2021年9月のCoincubによる2021年第3四半期グローバルランキングで興味深いのが、NEXTMONEYの特集記事「エルサルバドルが圧倒的多数で正式にビットコインを法定通貨として可決」で報じたように、仮想通貨法が可決され、ビットコインを法定通貨の一種として宣言することを決定したエルサルバドルがどこにもランク付けされていない点である。これまでのところ、他のどの国も仮想通貨を法定通貨として正式に宣言しておらず、ほとんどの場合、それをデジタル資産、商品、または財産として分類している。

シンガポールの躍進と各国の状況

3カ月前にリリースランキングと最新のランキングを比較してみると、ポジションの動きは、通貨の変動性とデジタル通貨に対する各国の躊躇を示している。

2021年Q4の世界で最もダイナミックな仮想通貨の国ランキングでは、シンガポールが前回の3位から躍進し、1位になっているほか、オーストラリアも前回のランキングで6位から最新ランキングでは、2位にランクを上げている。活況を呈している仮想通貨経済、前向きな法律、および仮想通貨所有人口の世界で2番目に高い割合が功を奏し、シンガポールはトップの座に収まった。同国は、仮想通貨にやや積極性を見せない投資家に対し、安心を提供するための明確な政府の戦略と規制があることも1位に輝いた大きな要因と考えられる。

また、リストの3番目は、1,821ビットコインノード、25,956台の仮想通貨ATMを備えた米国であり、Coinbaseにリストされている唯一の仮想通貨取引所があるものの、米国は仮想通貨に関する規制および法律が不確実であることが理由で、前回のランキングでナンバーワンであったが、その座を今回失っている。

中国は仮想通貨取引などを国の製作として厳しく規制され、現在禁止となっており、仮想通貨経済への関与を終了させたほか、世界で最も多産なビットコインマイニング国としての地位を誇っていたが、それらも規制によって放棄している。現在、中国はリストの最後にランク付けされており、商品やサービスの購入に仮想通貨の使用を禁止したロシアがそれに続いている。

CoincubのCEO(最高経営責任者)であるセルギウ・ハムサ(Sergiu Hamsa)は、注目すべき国がいくつかあると指摘しており、スウェーデンは、キャッシュレス社会へと突き進んでおり、CBDC(中央銀行の発行するデジタル通貨)「e-Krona」を発表。「スウェーデン、デジタル通貨(CBDC)への移行を検討」、「スウェーデン中央銀行、デジタル通貨トライアルの第1フェーズを完了」などで報じたように、E-kronaパイロットステージ1報告書の発表で、E-kronaのパイロットステージ1を完了させ、デジタルキャッシュシステムを積極的に試している。

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