Binanceがコンプライアンスの専門家を最高規制連絡責任者として採用

Binanceが元DFSA職員を採用

大手仮想通貨取引所Binanceが、コンプライアンスの専門家であるマーク・マクギネス(Mark McGinness)氏を採用することで、規制コンプライアンスの取り組みを強化および拡大していく方針であることが分かった。

世界最大の仮想通貨取引所であるBinanceは、最近、マクギネス氏を最高規制連絡責任者として採用。同氏は、ドバイの監督官庁であるDFSA(Dubai Financial Services Authority=ドバイ金融サービス局)の元国際関係責任者であった人物である。

McGinnessがBinanceをどのように支援するか

Binanceによるマクギネス氏の採用は、規制当局とのより良い協力のためのBinanceの取り組みの一部とみられる。

同取引所は同様の目的で最近多くの人材を採用し、2020年以来コンプライアンスチームを500%以上拡大している。同氏は、グループの規制ネットワークを拡大し、了解覚書を作成する職務についていた人物で、DFSAの執行部門から照会された事項に関する最高意思決定者として長年活躍していた人物である。さらに同氏は、ASIC(Australian Securities & Investments Commiission=オーストラリア証券投資委員会)の国際関係責任者としても活躍した人物である。そこで同氏は、ASICの国際的な関与と世界的な基準設定に関する会長の顧問を務めている。さらに同氏のキャリアは他にもあり、IMF(国際通貨基金)とWorld Bank(世界銀行)の顧問職も務めた経歴を有している。

Binanceのジャオ・チャンポン(Changpeng Zhao:趙長鵬)CEO(最高経営責任者)は、McGinnessの支援は、取引所の政策立案者との協力に役立つと述べたうえで、次のように語っている。

マーク・マクギネス氏は、業界で最も尊敬されている規制当局およびコンプライアンスの専門家の1人です。彼は、金融サービス業界の主要な利害関係者と協力して30年以上の貴重な経験を持っています。マークが私たちのリーダーシップに加わることは、Binanceにとって大きな前進であるだけでなく、世界中の規制当局や政策立案者の支援を受けて責任を持って業界を成長させるため、業界全体にとっても大きな前進です。政策立案者の間でブロックチェーンテクノロジーをより深く理解する必要性を認識している彼は、規制の枠組みを確立し、スペースをよりよく理解するために、ブロックチェーンと政府の間の「隔たりを埋める」つもりです。


Binanceは規制当局と協力する姿勢

Binanceは現在、規制へのコンプライアンスを確保するために多大なリソースを費やしている。

2021年9月に同取引所は、NEXTMONEYの特集記事「Binanceがマウントゴックスなどを調査した元IRS特別捜査官を採用」で報じたように、IRS(Internal Revenue Service=米国内国歳入庁)とCIExpertで務めた人物であるティグラン・ガンバリアン(Tigran Gambaryan)氏をBinanceグローバルインテリジェンスおよび調査担当副社長として採用している。専門家であるガンバリアン氏は、同社プラットフォームでの犯罪行為に関連する監査と調査を担当しているとのこと。

同様に、Binanceは、マネーロンダリングの報告と対処、およびAMLと調査プログラムの拡大のために、8月に元米国財務省CIを採用している。

Binanceがマウントゴックスなどを調査した元IRS特別捜査官を採用

2021.10.01

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