英国・大英博物館が日本人浮世絵画家の葛飾北斎とNFTに挑戦

人気浮世絵画家葛飾北斎の作品をデジタル化へ

英国・ロンドンにある大英博物館(British Museum)はLaCollectionと提携して、江戸時代の人気浮世絵画家である葛飾北斎(1760年10月31日~1849年5月10日)の絵画を、NFT市場で販売するデジタルポストカードにすることを目指し、非代替トークンの世界に参入した事が分かった。なお、葛飾北斎の作品は200NFTが販売されるとのこと。

大英博物館での北西展「TheGreatBig Picture Book Of Everything」の立ち上げに伴い、103店の未公開作品と、同博物館が所有するコレクションが公開されるという。NFTとして販売される有名な作品の中には、神奈川沖の風景画であり、“葛飾北斎”の代名詞となった作品でもある、躍動感あふれる「大波」などがあるという。

北斎NFTの販売方法

NFTは、「unique(ユニーク)」、「ultra rare(超レア)」、「limited(限定)」、「common(共通)」の4カテゴリーに分類さ、LaCollectionのCEOであるジョーンセバスチャン・ブーコンプス(Jean-Sébastien Beaucamps)CEO(最高経営責任者)によると、一般的なものとして分類されたものは500ドル(約55,000円)で販売され、すべてのNFTは、LaCollectionウェブサイトで販売され、一部は固定価格で、一部はオークション形式にて販売されるとのこと。

購入時の受け可能な支払い方法は、仮想通貨と法定通貨で、大英博物館側が売り上げの10%、LaCollectionが3%を取得し、OpenSeasなどの流通市場でNFTが再販される可能性もあるとみられている。

アートとテクノロジーの融合

LaCollectionCEOによると、同社はアートとテクノロジーという2つの情熱から生まれた新興企業で、大英博物館とのNFTパートナーシップにより、大英博物館を訪れたことがない新しい観客が同博物館の膨大な芸術コレクションに携わるようになることを望んでいる。

また、この努力が将来的に、芸術を民主化し、若く国際的な聴衆が芸術をより広く利用できるようになることを望んでいるとのこと。大英博物館のライセンスマネージャーであるクレイグ・ベンドル(Craig Bendle)氏は、LaCollectionCEOの意見に賛同し、博物館が新しい市場に適応し、従来のチャネルでは到達できない人々に到達するための新しい方法を見つけることが重要であると述べている。