OpenSea幹部のインサイダーNFT取引がTwitterユーザーに発見される

OpenSea従業員のインサイダーNFT取引が発覚

世界最大NFTプラットフォームであるOpenSeaのトップ幹部の一人が、インサイダー取引(※1)を行っているとして、告発されたことが明らかになった。

(※1)インサイダー取引とは…
内部取引社とも呼ばれており、会社の内部情報に接する立場にある役職員などが立場を利用して内部情報(重要事実)を知り、情報が公表される前にこの会社の特定有価証券等(株式、新株予約権証券、社債券、投資証券、他社株転換社債など)を売買することを言う。
マネックス証券インサイダーとは何ですか?」引用

9月16日(木曜日)OpenSeaの公式ブログによると、OpenSeaで製品開発を率いるネイト・チャステイン(Nate Chastain)氏が、NFTコレクションがプラットフォームのホームページに掲載される前に購入し、プラットフォームでの販売を前倒しで行った疑いがもたれている。というのも、OpenSeaがホームページでアーティストを宣伝することで、アーティストのトークンが高騰する傾向があるため、この性質を利用してインサイダー取引を行ったとみられる。この件でOpenSeaは次のように声明で述べた。

当社の従業員の1人が、一般販売される前にフロントページに表示される予定のNFTを購入したことを確認しています。OpenSeaは従業員の特定はまだですが、取引記録はそれがおそらくチャステイン氏であることを示しています。これは非常に残念です。


Twitterユーザーによって発見されたインサイダー取引

今回の件は、Twitterユーザー「@Zuwu」氏がオンチェーンデータを分析したことで明らかになっており、チャステイン氏は秘密の仮想通貨ウォレットを使用して、OpenSeaのメインページに掲載される前にトークンを購入し、OpenSeaで公開された直後に販売して、その利益を自分のメインアカウントに戻していたという。

OpenSeaのデヴィン・フィンザー(Devin Finzer)CEO(最高経営責任者)はツイートで、「われわれは昨日の事件を徹底的に検証しており、OpenSeaのユーザーのために正しい行動を取ることを約束します」とツイートしている。

また、OpenSeaは今後、このようなインシデントが起きないようにするため、OpenSeaが宣伝している間、OpenSeaメンバーはコレクションやクリエイターから売買することはできないという新しいポリシーを導入した。OpenSeaは、ここ数週間NFTコレクターからプラットフォームが請求する2.5%の取引手数や、9月10付けのNEXTMONEYの特集記事「OpenSeaのバグで過去のENSを含む失われた10万ドル相当のNFT がバーンされる」で報じたように、プラットフォームのバグにより、100,000ドル(約1,000万円)相当のNFTがバーンされたことでも非難を集めている。

それでも、OpenSeaの取引量はNFTマーケットの中で群を抜いてトップであり、先月は驚くべきことに30億ドル(約3,278億円)の取引量を記録している。軌道にのるNFTプラットフォームおよび、NFTの信頼性を確保するためにも、OpenSeaにはインサイダー取引への厳格な対応と、再発防止策が求められる。

OpenSeaのバグがで過去のENSを含む失われた10万ドル相当のNFT がバーンされる

2021.09.10