SEC、ウォール街のリーダーたちと会合、トークン化と仮想通貨政策を議論へ

SECがウォール街のリーダーたちと会合

SEC(米国証券取引委員会)は2025年5月12日(月曜日)に、米国資本市場におけるトークン化について議論するラウンドテーブルを開催する。

米国SECは5月12日、「トークン化:オンチェーン上の資産移動:伝統的な金融と分散型金融が出会う場所」と題した、資産のトークン化に関する注目度の高いラウンドテーブルを開催する予定だ。このイベントには、BlackRock(ブラックロック)、フィデリティ(Fidelity)、ナスダック(Nasdaq)などの大手金融機関が議論に参加。同イベントは、トークン化が金融市場と規制に及ぼす潜在的な影響を探ることを目的に開催される計画だ。

主要規制関連イベントでは、業界および政府関係者が一堂に会し、従来型金融とブロックチェーン・イノベーションの拡大する重なりが中心的な議題となる予定だ。SECのポール・アトキンス(Paul Atkins)委員長は同イベントにおいて基調講演を行い、トークン化と、DeFi(分散型金融)システムと従来型金融システムの進化する関係性に焦点を当てる。

SECポール・アトキンス委員長による基調講演

午後1時(※日本時間の13日火曜日午前3時)にセッションが始まり、同委員長がトークン化の規制とイノベーションのダイナミクスについて基調講演が実施される。

その後キャロライン・A・クレンショー(Caroline A. Crenshaw)委員、マーク・T・ウエダ(Mark T. Uyeda)委員、ヘスター・パース(Hester Peirce)委員による講演が続く。なお、今イベントは、SECの仮想通貨タスクフォースの取り組みの一環であり、ウェブキャストで一般公開される。なお、このイベントには、公的機関と民間金融界の有力者から、影響力のある顔ぶれが一堂に会する。

TradFiの重鎮が「キャピタル・マーケット2.0」の司会を務めるセッションの内容

最初のディスカッションパネル「金融の進化:資本市場2.0」は、午後2時から3時30分まで開催され、ジェフ・ディンウッディー氏(クラバス・スウェイン・アンド・ムーア法律事務所)がモデレーターを務める。

このセッションでは、インフラと規制に関する幅広い議論の場が設けられ、その後、夜遅くには「トークン化の未来」に関するパネルディスカッションが行われ、パネリストたちは、トークン化が市場インフラと資本フローをどのように変革しているかを、トークン化資産を積極的に導入または試験運用している企業からの知見も交えながら考察していく予定という。続く第2セッション「トークン化の未来」では仮想通貨固有の観点と法的観点に重点を置き、法的枠組みやシステミックリスクから、機関投資家によるDeFiのイノベーションまで多岐にわたる。

大手企業トップ幹部の参加は、トークン化をめぐる規制のあり方を策定することに機関投資家が強い関心を持っていることを示唆。現実世界の資産トークン化とブロックチェーンベースの資本市場への注目が高まる中、SECの関与は政策枠組みの見直しにつながる可能性がある。現在、世界的な機関投資家が米国の規制当局と直接連携しているため、今回のイベントは、規制されたブロックチェーン金融の次の段階を早期に垣間見せる機会と期待されている。

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