Skybridgeが二酸化炭素排出量削減に向けモスアースと提携
ビットコインとイーサリアム上場投資信託(ETF)を申請したグローバルマルチアセット投資企業のSkybridge Capital(スカイブリッジキャピタル、※以下、Skybridgeと表記)は、ビットコインの保有から発生する二酸化炭素排出量を相殺するため、Moss Earth(モスアース)社と提携した事が分かった。
Skybridge社は、約38,436トンの二酸化炭素を相殺するため、炭素クレジットを購入。同社はビットコインがグリーン投資であることを保証するため、数百万ドル相当のカーボンクレジットを購入した仮想通貨プラットフォームの仲間入りを果たした。SkyBridgeの創設者兼マネージングパートナーであるアンソニー・スカラムチ(Anthony Scaramucci)氏は、このステップはESG (※1)に焦点を当てた投資家がビットコインを敬遠しないようにすることを目的としているとして、次のように述べた。
野村総合研究所の用語解説によると、持続可能な世界の実現のために、企業の長期的成長に重要な、Environment=環境、Social=社会、Governance=ガバナンスの頭文字を取って作られた言葉で、ESGに配慮した取り組みを行うことは、長期的な成長を支える経営基盤の強化につながると考えられている。また、「ESG投資」とは「ESGに配慮した企業に対して投資を行うこと」を指している。
私たちは、ビットコインマイニングが完全に再生可能になると予測しています。暫定的に、カーボンオフセットは、ビットコインネットワークをグリーン化し、ESG志向の投資家による採用を促進する効果的な方法を表しています。
仮想通貨取引所は、炭素排出目標の達成に数百万ドルを費やす
仮想通貨取引所は、カーボンクレジットを購入することにより、ビットコインネットワークをはるかに環境に優しい投資オプションにすることを決定した。
人気仮想通貨取引所Geminiを設立したウィンクルボス(Winklevoss)兄弟は、400万ドル(約4億3,600万円)のカーボンクレジットを購入した世界初の仮想通貨取引所になった。また、仮想通貨デリバティブ取引所のFTXは、最近カーボンニュートラルになるために100万ドル(約1億円)のカーボンクレジット購入を発表している。
環境に悪いと指摘され、急速に関心が高まっているビットコインを取り巻くFUD(※恐怖、不安、疑念)は、こ主要メディアでも大きな注目を集めた。さらに、イーロン・マスク(Elon Musk)氏のように絶大な影響力を持つ人々は、ビットコインネットワークのエネルギー消費は環境問題であると主張。ただし、最近のビットコインマイニングカウンシル(BMC)のレポートでは、ビットコインネットワークが再生可能エネルギー源からのエネルギーの50%以上を使用していることが強調されている。
環境省のカーボン・オフセットフォーラム http://offset.env.go.jp/index.htmlによると、太陽光発電や風力・水力発電などの再生可能エネルギー導入、エネルギー効率の良い機器の導入(=削減プロジェクト)、植林や間伐等の森林管理(=吸収プロジェクト)により実現できた温室効果ガス削減・吸収量を、決められた方法(=方法論)に従って定量化(数値化)し取引可能な形態にしたもので、クレジットを購入し、その購入したクレジットを無効化する。この無効化とは、一度カーボン・オフセットに使われたクレジットが再び使用されないようにする手続きであり、具体的には「無効化/取消口座」にクレジットを移転することで実行する事を言う。