グレースケールブットコイントラストが割引販売
グレイスケール(Grayscale)の320億ドルのビットコイントラスト(Bitcoin Trust=適格投資家向けの投資信託)の株式は、5年以上ぶりにビットコインの価格よりも割引価格で取引されたことが明らかになった。
You played the Grayscale trade for the premium. It never goes above 10% again.
You:
— Ryan Selkis (@twobitidiot) February 24, 2021
グレイスケールのサイトと財務指標サイトのyChartsによると、グレイスケールはビットコインの実際の価格に対して-0.68%の割引価格で取引していると仮想通貨メディアDecryptが報じている。
仮想通貨評論家の指摘
グレイスケールビットコイントラストは、仮想通貨ファンドマネージャーであるグレイスケールが、ビットコインをスナップするために使用する個人投資資金のプールだ。一部のアナリストは、これがビットコインの価格を押し下げる可能性があることを懸念しており、この傾向が続く場合、グレースケールがビットコインの購入を停止する可能性があると指摘している。
仮想通貨評論家であるピーター・シフ(Peter Schiff)氏は次のようにツイートしている。
The @Grayscale Bitcoin Trust has traded at a discount to NAV all day. If this persists the Trust will have no more inflows and will therefore not be buying any more #Bitcoin. Without Grayscale, the biggest daily buyer, where will the new buyers come from to support the price?
— Peter Schiff (@PeterSchiff) February 23, 2021
日本語訳)
グレースケールビットコイントラストは終日NAVに割引価格で取引されています。これが続く場合、トラストにはこれ以上の流入がないため、これ以上購入することはありません。毎日最大の買い手であるグレースケールがなければ、新しい買い手はどこから来て価格をサポートするのでしょうか?
さらに同氏は、市場は実際の現金を必要とする既存ビットコインを決済することができるようにするため、新しい買い手を必要としていると語っている。その背景には、米国にビットコイン上場投資信託がない場合、グレイスケールのビットコイントラストは、米国の投資家が株式市場でビットコインを購入できる唯一の方法の1つとされているためだと述べている。
NEXTMONEYの特集記事「グレースケール仮想通貨部門、1週間で15%増加で資産が55億ドルに達する」、「グレースケール、約338億円のビットコインとイーサリアムを追加購入」、「グレースケール、全流通量の3%以上を保有|1カ月で6万BTCを追加」でも報じているように、これまでグレースケール社はビットコインに対して積極的な買いに走っており、今回報じられた割引価格が今後、ビットコインにどのように影響するのか、しばらくは目が離せそうにない。