グレースケール社が資産増加
仮想通貨投資プラットフォームとして知られるグレースケール社の仮想通貨投資信託部門であるビットコイントラスト(Grayscale Bitcoin Trust)社により、機関投資家からの関心の高まりを示す管理下の資産増加を報告し、直近の1週間強でほぼ15%増加したことが分かった。
同社は、デジタル資産商品への投資額が9億5080万ドル(約1,015億円)の過去最高額に達した事を、先日公開された2020年第2四半期デジタル資産投資レポートによって分かっている。ビットコイントラストは、投資家による従来の投資手段を通じてビットコインの価格変動へのエクスポージャー(リクス管理)を得られる。ポートフォリオを拡大しようとしている仮想通貨の直接取引に手を出したくない機関投資家にとっての大きなボーナスとなった。
グレイスケールは、当初ビットコインのみを取り扱っていたが、現在はイーサリアム、ビットコインキャッシュ、XRP、ライトコイン、ステラルーメンス、イーサリアムクラシック、Zキャッシュ、ホライズンの信託基金も提供している。AUM(Assets under management=資産運用残高)の合計は、新たな舞台を迎えている。
資産運用残高は55億ドルに
08/05/20 UPDATE: Net Assets Under Management, Holdings per Share, and Market Price per Share for our Investment Products.
Total AUM: $5.5 billion$BTC $BCH $ETH $ETC $ZEN $LTC $XLM $XRP $ZEC pic.twitter.com/daUhirxzte
— Grayscale (@Grayscale) August 5, 2020
最近のツイートによると、グレースケール社は現在、55億ドル相当のデジタル資産を管理し、さまざまな投資に分散させている。直近の資産状況を見てみると、先週仮想通貨の価格が現時点での2020年の最高値に達し、AUMは7億ドル増加している。
ビットコイントラストは、投資額の8割以上を占める45億ドルを占め、イーサリアムトラストでは7億4,600万ドルで2位となった。仮想通貨に優しいと言われえいるキャッシュアプリのSquareは、四半期ごとの収益がビットコイン価格の上昇とともに急増している。
なお、グレースケール社は次のように、仮想通貨価格の上昇傾向を認め、金融アドバイザー向けのデジタル通貨ツールキットも立ち上げている。
《米国投資家の3分の1以上がビットコインのような仮想通貨への投資に関心を持っています。ファイナンシャルアドバイザーにとって、今こそ資産クラスに精通する時です。》
ビットコインはデジタルゴールドになり得る可能性があるが、現時点では最高のパフォーマンスを発揮する仮想資産とはみなされていない。
仮想通貨市場が総資本時価総額で1年以上にわたって最高水準で推移しているため、現時点において明らかに強気の勢いだ。2020年の初め以来、仮想通貨市場は全体で84%増加しており、2019年の最高値を上回っている。また、イーサリアムとDeFiトークンは勢いを増しており、イーサリアムは今週2度、2年間で最高額の400ドルを叩きだしている。
仮想通貨価格の上昇傾向は、業界にとって強気の姿勢に転じられる転換期であり、グレイスケールのような大手ファンドに、より多くの機関投資家をもたらす可能性が高い。