ビットコイン/BTCの好調は、“金の暴落”と“Bakktのビットコイン先物”が要因か
2019年9月6日時点、仮想通貨の時価総額トップを走るビットコイン(BTC)は、先月の下落を物ともせず上昇し続けている状況である。BTC価格は執筆時点で、114万円近くまで上昇。24時間の上昇率もプラスをキープしている状況だ。
しかし、ビットコインに続く、イーサリアム(ETH)やリップル(XRP)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)の主要アルトコインは連日、下落トレンドへ突入しており、苦しい状況が続きそうだ。
ビットコインの好調は、Bakktのビットコイン先物か
そして今回の一連のビットコインに対する好影響の背景には、どのような要因が隠されているのか。米国の著名なTwitterアナリストである「fil₿fil₿(@filbfilb)」は、ビットコインは現在、9月23日に予定するBakktの現物決済ビットコイン先物取引が、影響しはじまていると考えているようだ。
「多くの人が、入札単価を9千ドル未満に満たすことを望んでいます。市場が望むものを手に入れることはめったになく、彼らがより高い価格で買わざるを得なくても驚かないでしょうしかし、Bakktの立ち上げで何が起こるか見てみましょう。」
実際に本日6日から、ビットコイン先物の提供を予定するBakktは、カストディサービスとして「バックト・ウェアハウス」を正式にスタートさせると発表している。このカストディサービスは、機関投資家のみを対象としており、潜在的なビットコインへ関心を持つ機関投資家のビットコイン資産を、ビットコイン先物へとスムーズに誘導することが考えられる。
ビットコインETFの承認が、BTC価格を最高値へ導く
また、同氏はビットコイン先物以外でもっと注目を集めているビットコインETFについても「それ(ビットコインETF)が承認されれば、年末までに史上最高を記録することは間違いありません。」とコメントしている。
「その実際の決定自体については、これが私の中期的な見方を弱気から変えることができる唯一のことです。それが承認されれば、年末までに史上最高を記録することは間違いありません。」
- VanEck:10月18日(最終審査期限)
- Bitwise:10月13日(最終審査期限)
- Wilshire PhoenixとNYSE ArcaによるETF:9月29日(審査期限)
金(ゴールド)の暴落
ビットコインの短期的な好影響には、単にBakktが提供を予定するビットコイン先物や、ビットコインETFによるファンダメンタルだけではない。各国の金融アナリストは現在、ビットコインと類似点が多い「金(ゴールド)」の大規模な暴落が、影響を与えていると考えているようだ。
金(ゴールド)は執筆時点で大幅に下落しており、1,550ドルから1,510ドルまで下落している。この下落は、パーセンテージでは、わずか2%の下落率しか記録していないものの、約7兆ドル以上の流動性のある資産クラスにとっては大きなダメージである。
「ニューヨークで合計5500万オンスの金が交換された後、金は木曜日のランチタイムまでに足場の一部を取り戻しました。これは、半年間の世界的な金生産に相当します。金先物市場は近年静かになっていますが、今日の激しい変動は、金がほぼ正確に今日の1,500ドル半ばのレベルで取引されていた2013年以来の価格の最大の下落です。」
実際にビットコインと金の2つの資産は、流寺している部分が多く、どちらも希少、分散的、非主権的、ボーダレスである。そんな類似する2つの資産のどちらかが暴落している現在、「デジタルゴールド」と呼ばれるビットコインへと資金が集まっている状況だ。