中国の主要国営商業銀行、デジタルウォレットアプリの大規模内部テストを実施
ロイター通信によると、中国の主要な国営商業銀行がデジタルウォレットアプリケーションの大規模な内部テストを実施しており、自社開発のデジタル通貨の正式な立ち上げに一歩近づいていると報告した。
中国の国営新聞では、深センを含む都市の州の銀行の従業員が送金と支払いを行うためにアプリの内部テストを開始したと伝えられているようだ。
この動きは、中国人民銀行(PBOC)が設定した今年後半の主要な課題に沿ったものであり、月曜日の声明では、国は国のデジタル通貨の開発を積極的かつ着実に推進すべきであると述べているとのこと。
というのも、4月にPBOCのデジタル通貨研究所はロイターに、4つの都市でデジタル通貨電子決済(DC / EP)システムの内部クローズドトライアルを実施しており、将来の冬季オリンピック会場でシステムをパイロットすることを意図していると語っていた。
また、同じく4月にはデジタル人民元の内部テストが中国大手国有銀行の中国農業銀行で開始されており、この際にデジタル人民元ウォレットに機能としてデジタル通貨交換、デジタルウォレット管理、通貨取引履歴照会、銀行口座登録などのほか、QRコード決済、送金決済、非接触IC決済などが搭載されていることが明らかになっている。
中央銀行は6年前に調査チームを設立して、紙幣の流通コストを削減し、政策立案者のマネーサプライ管理を強化するためにデジタル通貨を投入する可能性を模索していたようだ。昨年の政府高官はデジタル通貨はほぼ準備ができていると述べたが、実際にデジタル人民元は今だにテスト段階であり、関連する企業の商業活動や、テスト環境外にある金融市場、法定通貨の流通に影響を与えるような市場段階には至っていない。
しかし、明確な通貨のリリース時期などは一切明らかにされていない一方で、2022年に北京で開催される冬季オリンピックの間に別の内部テストを行う計画を明らかにしているようだ。