インドとロシアの石油取引は国際貿易におけるドル優位性を揺るがす

インドとロシアの石油取引はドル優位性を侵食か

ロシアに対する欧米諸国を中心とした制裁とモスクワとインドの間の石油取引が、国際石油貿易におけるドルの数十年にわたる支配を侵食し始めていると大手メディアロイターが報じている。

インドとロシアの間の石油取引は他の通貨で解決されており、石油貿易における米ドルの優位性に圧力がかかっており、情報筋によると、米国以外のインドとロシア間石油取引で使用される通貨は数億ドルにのぼっている。3月8日(水曜日)、ロイターのコラムニスト、ニディ・ベルマ(Nidhi Verma)氏とノア・ブラウニング(Noah Browning)氏は、インドのロシアとの石油取引が、国際石油貿易における米ドルの優位性にいかに「へこみ」をもたらしたかについて報告している。

石油トレーダーや銀行筋は記者団に対し、インドの顧客はロシアの石油の代金をすべて、UAEアラブ首長国連邦ディルハムを含む米国建て以外の法定通貨で支払っていると語っている。情報筋によると、過去3カ月間の取引は、両国間の取引で数億ドルに相当するとのこと。この問題を直接知っている3つの情報源は、「問題の機密性」のために匿名で情報を開示することを選択している。

ロシアの取り組みは短期的で脅威ではない

同レポートは、インドがロシアから大幅な割引価格で石油を入手していると報告されていることを、アカウントや情報源が指摘したのは初めてではない。

2023年、1バレルあたり60ドルの推定価格上限がさまざまな機会に報告されているほか、インドがプレミアム価格で原油を販売した後、大量の石油がヨーロッパのガソリンスタンドに戻ってきているとも言われている。米国務省の元チーフエコノミストであるダニエル・アン(Daniel Ahn)氏は8日、ロイターに対してドルの強さは他に類を見ないと語っており、同氏は、ロシアの動きについて、一時的な利益であり、あまり効果がないと述べたうえで、次のように語っている。

ドル以外の通貨と引き換えに物を売ろうとするロシアの短期的な取り組みは、西側の制裁に対する真の脅威ではない。

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