三菱商事、東京工業大学と提携してブロックチェーン技術を開発へ

三菱商事と東京工業大学がブロックチェーン技術を共同開発

東京工業大学と三菱商事は、再生可能エネルギー源からの余剰電力をより効率的に利用することを目的として、ピアツーピア(P2P)エネルギー取引を最適化するブロックチェーン技術を開発するためのパートナーシップを締結し、同プロジェクトの商業化を発表した。なお、同プロジェクトでは、三菱がP2P取引システムを設計し、東京工業大学が技術の研究開発を担当するとのことだ。

発表によると、この技術は再生可能エネルギー源を通じ、余剰電力のより効率的な利用に貢献する者とされている。これらはいつでも電力管理を促進する取引環境を作成すると発表の中で述べられた。

4月以降に商品化を開始可能に

2021年4月から、三菱商事は東京工業大学とともに、新たなブロックチェーンシステムのパフォーマンスを評価およびテストしてから、市場に投入していくとのこと。

P2Pのエネルギー取引システムにより、生産者と消費者の両方が売り手と買い手として直接取引が可能になる。東京工業大学と三菱自動車は、ブロックチェーンをカスタマイズして、新しいシステムが大量の計算やハードウェアを多用する使用に依存しない環境の保持に努めると考えている。

今回のパートナーシップ締結により、三菱商事はP2Pエネルギー取引システムと、そのトランザクション完了機能を設計するイニシアチブを得ることができた。一方で東京工業大学は、最適なクリアリングアルゴリズム(※1)の設計とブロックチェーンテクノロジーの研究開発の処理を担当しています。
(※1)クリアリングアルゴリズムとは、決済の前段階に位置するプロセスで、多数の債権・債務を差し引きすることで債権・債務を整理することを指し、これらを解決していく一連の流れを指す。

余剰電力を最大限に提供

新しい分散最適化アルゴリズムによって顧客のコンピューターは、最小限の計算で売買注文を照合することで、取引目標を共有できるようになる。

東京工業大学と三菱自動車は、最大量の余剰電力を市場取引ですぐに利用できるようにしたいと考えている。ピアツーピアソリューションを使用できるようになると、小売電力会社は市場の変動に対応する際、市場を身代金として保持しなくなるという。

これは最初のブロックチェーンベースのデジタルエネルギープラットフォームではなく、そのうちのいくつかはしばらくの間運用されているとのことだ。たとえば、オーストラリアの企業であるPower Ledgerは、仮想発電所やピアツーピアのエネルギー取引を含むブロックチェーンベースのエネルギーソリューションを提供している。また、再生可能エネルギー証明書とカーボンクレジットの取引も提供している。

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