Visa(ビザ)がCircle(サークル)とパートナーシップを提携
大手メディアのForbes(フォーブス)によると、グローバル展開しているクレジットカード会社のVisa(ビザ)が、Circle Internet Financial (サークルインターネットファイナンシャル)とパートナーシップを提携したことが分かった。
提携の背景にはドルペッグステーブルコインであるUSDコイン(USD coin/USDC)を使えるようにしたいという思惑が見え隠れしている。
これまでステーブルコインは、より広い仮想通貨市場への効果的なオンランプと考えられており、クレジットカード発行会社がUSDCを用いた支払いを送受信できるようになれば、Visaがステーブルコイン市場の成長に大きな一歩を踏み出したと言える。
Visaは、デジタル通貨自体の保管サービスを提供するのではなく、Circleと協力し、一部のVisaクレジットカード発行会社がUSDCソフトウエアをプラットフォームに統合し、USDC支払いを送受信できるように展開していく構えだ。Visaの仮想通貨責任者で、ステーブルコインに楽観派として知られるキュー・シェフィールド(Cuy Sheffield)氏は、次のように述べている。
これは、企業がUSDCの残高を使用できるようにする最初の企業カードになります。サークルのビジネスクライアントのために持っています。ブロックチェーンネットワークとUSDCのようなステーブルコインは単なる追加ネットワークで、Visaがクライアントに提供できる重要な価値があると考えています。
仮想通貨市場に新しいクライアントをもたらすことは、ステーブルコインの主なユースケースとして注目されているが、最終的にVisaがサポートするすべての企業に国際USDC支払いを送信することを目標としている。また、それらの資金が各国通貨に交換された後、Visaを受け入れる場所ならどこでも使用できるよう計画しており、これまでにステーブルコイン概念を超え、拡大していくのではないかとみられている。
今年3月、USDCは、分散型ファイナンスで最もよく知られ、使用されているプロトコルの1つであるMakerDAOによって発行されたローンの担保の形式として承認されたステーブルコインだ。そのような背景から、USDCは仮想通貨への重要な中継地点として機能するだけでなく、仮想通貨市場の成長し続けるサブセクションであるDeFi業界の進歩にも役立って行くだろう
さらにVisaでは今月1日(火曜日)、BlockFiとの契約を発表し、ビットコイン(Bitcoin/BTC)でポイントを支払うクレジットカードを市場に投入することが発表されたばかりで、今後Visaが仮想通貨市場へ積極的な進出の加速を狙っているものとみられる。
Forbesによると、USDCがイーサリアムブロックチェーンで決済されていることから、トランザクションはわずか20秒ほどで終了し、ほぼ無料で実行できる点についても言及している。